文化人物録74(ミカストルツマン)
ミカ・ストルツマン(マリンバ奏者)
→熊本・天草出身、アメリカ在住。夫は世界的クラリネット奏者のリチャード・ストルツマン。2008年からニューヨークを拠点に演奏活動。チック・コリア、ジョン・ゾーン、大島ミチル、マルコス・ヴァリ、T・マッケンリーなどの作曲家の曲を世界初演するほか、スティーヴ・ガッドとのプロジェクト”ミカリンバ”でも活動。14年からリチャード・ストルツマンとのデュオを本格的に開始し、米国や日本を中心にコンサートを開いている。
ミカさんとはブルーノート東京のライブでお会いしたのが最初だが、とにかくパワフルかつエネルギッシュな方だというのが第一印象だった。夫のリチャード・ストルツマンのほか、先日亡くなったチック・コリアなど周囲に一流ミュージシャンが集まってくるのも、ミカさんと人柄と人脈のなせる技だろう。
*2019年
・熊本出身で2012年にリチャードと結婚した。ニューヨークまで4時間ほどの場所にあるボストンに住んでいて、練習に集中できる静かな環境にあります。リチャードのほかスティーヴ・ガッド、エディゴメス、チック・コリアとはよく共演しますが、彼らはリチャードと30年以上前に東京で共演していて、そこから縁が始まった。私はもともとチックの大ファンでしたが、今は親友になってます。
・私のアルバムはクラシック系とジャズ系があり、今年はクラシック・ワールドミュージック系になります。10月に出るCDは南米音楽が中心になっています。先日出したクラシック系アルバムは批評家からの評価も高く、6月にはカーネギーホールで前半がクラシック、後半がグルーヴ全開のジャズというコンサートもやりました。
・リチャードも私ももとはクラシック系なので音はきれいな感じになり、ビバップのようなジャズではないです。私はジャズでもビブラフォンでなくマリンバを演奏します。マリンバはビブラフォンのようにペダルもなく残響はありませんが、音量よりも優しい音色を意識するようにしています。