土曜日の午後に車の中で思うこと
あの、適応障害とやらで仕事に行けなかった日々。仕事には行けないけど、外には出られたし、母親としては普通でいられた。
だから、こどもたちの登校と共に、家を出て、ほどほどのタイミングで帰宅していた。
療養休暇を取っていることを、こどもたちに、言わなかった。厳密にいうと、胃の調子が悪いから時短にしてるというニュアンスで、しのいでいた。
そして、毎日、昼間は車で過ごした。春だったから車で過ごすことに苦はなかった。
半分パニック状態で職場から引き上げた荷物を、淡々と片付けた。その後で、引き継ぎの資料を整えた。
本当に適応障害だったんだなと思う。職場の、特定のシチュエーションが、ダメだった。苦しかった。
環境を整え、服薬の調整も進み、診断から一年近く経つ最近は、ほとんど症状を感じなくなっていた。寛解も見えてきたとさえ思っていた。
それなのに。その時は突然やってきた。
あるシチュエーションに、強いフラッシュバック。突然の激しい動悸。呼吸困難。涙が溢れる。
身体が動かない。逃げられない。
やってしまった。数人に見られた。
どうしよう。これからどうしよう。
そんなことがあったのが木曜日の朝で、今は土曜日の午後。
子供の用事で車で待機している。ポカポカした車内はあの頃のことを思い出させる。
思い出したくないような、忘れては行けないような、そんな日々。
悔しさは決して消えない。