ITSMツールの有効活用を妨げる3つの壁
今回は、ITサービスマネジメントツール(ITSMツール)の導入を検討している、もしくはすでに導入済みの方を対象に、ITSMツールの有効活用を妨げる3つの壁についてご紹介します。
この記事を見ていただいている方には過去記事「絶対に押さえたい!ITSMツールの導入・活用の勘所」も参考になると思いますので、こちらも是非ご確認ください。
はじめに
この10年ほどで、ITSMツールは大企業を中心に活用されることが増えてきました。一方で、ツールは入れたものの有効に活用ができていない、価値が出ていないといった声も最近よく聞かれます。
そこで、本記事ではITSMツールの有効活用を妨げる壁について掘り下げてみたいと思います。
3つの壁
多くのお客様のITSMツールを活用した変革を支援してきた経験から、当社はITSMツールを有効活用には以下の3つの壁があると考えています。
マネジメントの意識
製品の知識
現場の関与
以下では、それぞれの壁について詳しく掘り下げていきます。
1.マネジメントの意識
あらゆる変革において、マネジメントの理解やコミットメントは重要ですが、ITSMツールの有効活用においても同様です。
マネジメント層の理解やコミットメントが十分でないと、次のような問題が生じます:
ITSMツールの採用や横展開などの活動の必要性を説得するのに大きな労力が必要になる
マネジメントが求める効果が明確でないため、活動の焦点が定まらずに迷走する
そして、次のような結果を招きます:
ツールの採用や横展開が制限され、変革が小規模に留まる
(高価なツールの場合は特に)ITSMツールの投資対効果が得られない
2.製品の知識
マーケットシェアの高いITSMツールはSaaSソリューションとして提供され、頻繁に機能がアップデートされています。
日々業務に追われる中で、製品の知識をキャッチアップしていくのは大変ですが、近年のITSMツールの進化の速度を考慮するとキャッチアップしないコストは明らかに増加しています。
製品知見が不足している場合、次のような問題が生じます:
アップデートされた先進的な機能を活用することができない
現場からのツールの改善要望に対して、適切に対応・実装ができない
そして、次のような結果を招きます:
先進的な機能を活用した抜本的な業務改善ができない
ITSMツールが塩漬けになり、業務改善が進まない
3.現場の関与
近年では、「全社DX」や「グローバルツール統合」を旗印に、トップダウンでITSMツール導入を進めるケースが増えています。トップダウンでの活動推進は変革においてプラスの面もありますが、現場の要望が反映されずに進んでしまうケースも少なくありません。
(ITトップが「3か月で全社導入完了!」といったアピールをしている場合は、そのようなケースの可能性が高いです。)
現場の関与が不十分な場合、次のような問題が生じます:
現場の要望が反映されず、使われないシステムになってしまう
現場でのツールを使った業務の定着化に時間がかかる
そして、次のような結果を招きます:
ツールは入れたものの、目に見える成果がなかなか現れない
ローカルツールとの二重運用など、むしろ業務が非効率になる
まとめ
いかがでしたか?
ITSMツールの有効活用に問題意識を持って本記事を読んでいただいた方であれば、少なくとも一つは思い当たる壁があったのではないかと思います。
本記事を読んで、壁をどのように越えれば良いか悩まれている方は、是非当社までお問い合わせください。
当社では、ITサービスマネジメントをコアにしたコンサルティングサービスを提供しています。アドバイザリーやコンサルティングなど、皆様の組織の状況に合わせて最適なご提案が可能です。
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