「今話しかけても大丈夫ですか」ほか
「今話しかけても大丈夫ですか」
誰かに話しかける場合、自分の我の強さや、仕事の優先順位を考慮したりで話しかけるタイミングや伝え方が変化すると思います。とは言え、話し手には話すための資料や心持ちに準備ができていて当然ですが、ちゃんと内容を伝えて認識を合わせるために大事なのは、聞き手にその準備ができているかどうかだと思います。いきなり「あれってどうなってますか」で会話が始まるよりも、「●●さん、今話しかけても大丈夫ですか」で始まると、聞き手はまず話し手の言葉を聞く心持ちになり、ああ、この人は私に気を遣ってくれているなと勝手に評価が上がるわけです。
話しかけられたら即聞くか、直近で短めに予定を伝える
今度は聞き手目線で。自分が忙しいとき誰かに話しかけられると、可能な限り無視しちゃいたくないですか。適当に「後にして!」って言いたくないですか。会社で上司になったり格が付いたりすると忙しくて、誰かの上に立ってるもんだから気が大きくなって適当にあしらっていいと思っちゃいませんか。こんな些細なことで部下の評価は下がっていき、さいあく話しかけてくれなくなります。話しかけられて即聞けなければ、「5分後でもいいですか」「10時からでもいいですか」などど言うだけで話し手は気にしてくれてる、私の案件のこと忘れてないと勝手に信頼度が上がるはずです。
相手が「はい」か「いいえ」で返せるように質問する
これを教わった私も当時なるほどと思ったのですが、「会話が既に議論もしくは裁判だとして、話すテーマ・議題および理想的な結論は既に決まっていて、是か非かもしくはOKかNGかを話す場」だと仮定した会話だとしたら。裁判ほど長くかからない内容なら、短い時間で分かりやすく結論に向かうものです。「リンゴ10個入荷しようか20個入荷しようか分かんないんですよね」でなくて「前回10個では不足しそうだったため、今回リンゴ20個入荷しようと思います。よろしいでしょうか。」「OK」というように、話し手の行動と理由が瞬時に伝わり、聞き手もどんな心持ちで受け止め回答すればいいか切り替えやすく、会話が速度的に完了するはずです。本当にどうすればいいか分からない時も、「本当に分からないので、お知恵を貸してください」と言えば、かっこいい上司は「OK. 分かっているところまでいったん説明してみてください」と返してくれるはずです。
主語がやっぱりたいせつ
「あのさ、あれどうなってるんだっけ」「課長、あれとは●●株式会社の資料の件ですか」「そうそう、うまくあれしといて」「先方の担当の方と打ち合わせた通り、資料を受領した段階で現在の規定に則り審査を開始します。念のため課長も含めて先方宛てにメールをお送りしておきます。」「よろしく」傍から見れば有能な部下ですが、課長(上司)は仕事をしていないのと同義です。「言った言わない」になって事故が起きるのは勿体ないです。それはお客さま相手でも会社内でも重要だと思います。以前勤めていた会社の課長は「あなたが送るメールに食って掛かるやつが居たら、私の名前を出していいし、何なら途中から私の宛先入れて構わないから」と仰いました。この方の考え方は数年経っても通用するものだと思います。
さいごに
会話頻度の少ない相手や、事柄が些細な内容だったりするなど、関係性が薄かったり内容規模が小さいほど、丁寧な対応を心掛けておくと、以降の仕事は丁寧になり、周りにもいい影響を与えます。また、私は仕事においては基本的にはネガティブとは言わないまでも、想像できる範疇でのリスクは想定するべきだと思います。言った言わないがきっかけの喧嘩やクレームにならないための保険を意識すると、思わぬ大事故も小さな心配だったと思えたことも実際に何度もあります。上司目線、部下目線での感覚も言葉にしていければと思います。