見出し画像

「引退したサッカー選手がとやかくうるさい」

「ただのファンですみません」こちらの記事は、私の少ない趣味にかける情熱が全面に出る内容となりますため、読者向けの言葉遣いをしておりません。ご了承ください。(使用可能なものを検索して写真を使わせていただいております。)

はじめに

ワールドカップの登録選手が決まり、森保一監督体制において直近までの予選を戦った選手の中から、おおよそ順当的に人数が絞られた印象です。森保監督や選手の皆さんには、これまでの試合以上に国内の声が集まり、大きな声援の中で全力を出してくれるものと期待しています。私はひとつの上の先輩に前の国立競技場に、「連れていってもらった」だけでサッカーは趣味程度で、その全国や、地元のプロチーム、日本代表、各国クラブでの選手たちの活躍は、その大きすぎるスケールに圧倒されるばかりですが、「国を背負う」選手には心から声援を送るただのファンです。ただ、SNS普及の中にあって、集まる声のうち、一部の醜悪さが目に余ります。サッカー選手を引退なさった、サッカー解説者なる暇人の皆さんです。

行動で示すかっこよさ

私の中学生時代の恩師のエピソードを挟みます。教員と部活の顧問を熟す方々、社会人になった今考えると怪物ですよね。中学生ながら、その先生にもらった言葉やその行動には尊敬していました。例えば、殆どの方は腹を出して怠惰な生活を送り、自分が出来もしないこと(プレーとか)を生徒に指示するものですが、うちの先生は違いました。私たちと同じメニューを熟しておられました。驚愕です。「サーキットトレーニング」という、サッカーグランドの複数箇所にジグザグに走ったり、兎とびや、細かい足運びの練習を行ったり、色んな障害物を経て走るもの(今もある文化、トレーニング方法なのかは分かりません)の時間の際は、生徒が水分補給している間に、わざわざ自分で障害物を用意されていましたし。さすがに、放課後の練習の全部をとはいかないですが、そんな姿を見せられたら、頑張ろうと思えます。その恩師の言葉と行動には責任が乗っていたと思います。

「この監督では勝てないと思ってました」

本題です。サッカー日本代表の監督はよく変わる印象があります。(国の代表監督は権利的にも契約的にも精神的にもずっと同じ人は不可能ですが)、ほとんど外国人監督が起用されてきました。

私が中学生のときに開催された日韓ワールドカップではフィリップ・トルシエさん。通訳の方が話題になる以外には、特に「フラット・スリー」という、守備的なポジションの真ん中に居る宮本恒靖選手を軸に、ディフェンスラインを積極的に動かすその戦術が、当時の日本にはない手法でした。

ヴァイッド・ハリルホジッチさん。攻撃的に相手との1対1を制す「デュエル」という強い言葉の戦術が話題になるよりも、選手との関係性が問題となることが多く、結果的にロシアワールドカップ直前で解任されてしまう事態となりました。まあしょうがなかったのだと思います。

監督解任の折り、各テレビメディアが取り上げる中、日曜日の4チャンネルに出られる、髪の長いサッカー解説者が言った言葉が中学生レベルで、私は好きになれませんでした。中山秀征さんに感想を求められて、「私はこの監督では勝てないと思ってました」などと、言ったもん勝ちで、配慮も、愛もない、感情的な言葉に腹が立ちました。だったら最初から言えと思いましたし、(別に肩を持ってあげればいいとかではなくて)少しくらいの配慮があって良かったはず。ハリルホジッチ監督時代に活躍していたものの、次の西野朗監督時代に呼ばれなかったような選手に、同じことを言えるのか!と私は思ったりして、日曜日に聞きたくなかった嫌な感情を覚えています。

「●●選手をなんで呼んでいるのか。」

城彰二さんが仰ってました。「マイアミの奇跡」「ジョホールバルの歓喜」という日本サッカー史で語り継がれる出来事があった時代に、日本のゴールを量産するむちゃくちゃかっこいい選手だったんですが、SNSを賑わすアマチュアのサッカー評論家が言いそうな言葉に幻滅しました。その数日後のラジオ番組でも、森保監督に対して「良い人だけど、監督としては物足りない。真面目すぎて面白く無い」などと仰ったそうです。表情や言葉の抑揚を聞いていないので真意は分かりかねますが、おそらく冗談とか笑いの雰囲気のある言葉ではなかったと勝手に想像しています。視聴者の代弁者を気取るのはアマチュアの人間までにするべきで、同じように日の丸を背負ったことのある、影響力のある選手の言葉は、あくまで今の代表選手を応援するものであって欲しいです。

日本はベスト16止まりなのかも知れない

西野朗さんが電撃的に指揮を執ることになった前回のロシアワールドカップは、私と同じくらいの世代の選手の活躍されるのは最後なのかなと思いながら、仕事前に毎回試合を見届けていました。涙すら出ました。色んな意見がありましたが、最終的に格上のベルギー代表を追い詰め、視聴者の目にも本当にベスト8が見えた気がしました。中田英寿さんで本格的に開いた、日本人の世界のクラブへの挑戦は、年々その人数が増え、現代はひとつのクラブに日本人が何人も在籍していたり、長谷部誠選手のような、日本代表のときのようにキャプテンマークを巻いて、チャンピオンズリーグに出場するような痺れる活躍をしてしまうような、これからの子供たちの夢の広がる状況に繋がっています。

さいごに

繰り返しますが、日本はベスト16止まりなのかも知れません。ひとつ先の結果に一喜一憂しても、結果だけを見れば同じなのかも知れません。でも、だからこそ、国を背負っている選手や監督の人生に、水を差すような言葉は必要ないです。夢を託して何が悪いんですか。うるさいんですよ。時代ごとに色んな意見があるものですが、例えばアルベルト・ザッケローニ監督によってむちゃくちゃ流行ったサッカーもとても好きですが、外国人監督に対して、「コミュニケーション不足」ひとつを引き合い出すような事態があるなら、西野朗さんや森保一監督のような日本人監督がチームを率いるのは、日本人がもっとサッカーに愛着を持てたり、日本のサッカーがもっと強くなるきっかけになればいいなと思っています。

この記事が参加している募集