毎日寝る日

もしよかったら、感想をください

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最近の記事

ふとした瞬間に転んだみたいに 顔を隠して泣きそうになった しゃがみこんだ昼前の校庭で 太陽はギラギラと照りつける 僕にできることはもうありません。 神様、あなたがいるなら 僕に何を望んでいるんですか? 何も知らない体育着がわらわらと周りを囲む 伸びた前髪でよく見えない そのあと地面が2、3回揺れて 砂の匂いを近くで感じながら目を閉じた。 僕が死んだら、あの机は誰のものになるだろうか 落書きを一つや二つして、何も考えず 卒業して欲しいと思った。 最後の願いは 頬を伝う涙が

    • 秘密

      誰にも言えないようなことをした。 それを知る誰かがこの世界にいると思うと 気分が悪い。吐き気がする。 いっそ殺して仕舞えば良かった。 もう一生会わないようなあの人の 頭の中に、殺してしまいたくなるような自分が 今も生きている。 あの人はそれを好きなようにできる。 それが許せない。 全てが許せない。

      • 逆まつげ

        あなたの名前がついたノートを そういえば好きだったなぁと。 文字をなぞって思い出してみたり。 後ろ姿を見るたびに、 そういえば好きだったなぁと。 襟足を眺めて考えてみたり。 夕方の電車に揺られるたびに、 そういえば好きだったなぁと。 あなたの街を通り過ぎてみたり。 まるで逆まつげ。 大切にするほど、痛いのはどうして? まるで逆まつげ。 私の心にキュンとヒトツキ もう前も見えないくらい涙出ちゃった。 まるで逆まつげ。 素直になれない、この気持ちはどうして? まるで逆ま

        • いつも君は僕の頭を撫でる

          あぁ、地獄があってよかったな。 死んだ後まで行くとこなかったら最悪だ。 あぁ、誰かの腕の中で眠りたいな。 男でも女でもいいよ、無駄な感情は抜きで。 肌を伝う汗が憎たらしいや。 クーラーガンガンにかかった室内で 緩い感度に甘やかされていたいや。 僕を殴ってもいいからさ できた痣を眺めてくれたらいいな。 君のそばで猫みたいに喉鳴らしてるからさ 別の人と話でも続けてくれてたらいいな。 そばで寝てるから、 でもきっと 君は僕の頭を撫でるから あぁ、地獄があ

          あの人

          今思い返せば、それはまるで昔見た本の中に隠された、おもちゃの国の話のようだった。 黒いメガネをかけた藤井康介との出会いは、中学三年生の10月。受験生という立場にクラスの中で一番遅くに向き合った時だった。 彼は僕が通うことになった塾のアルバイトをしていた。いつも気だるそうなスウェットに、短くさっぱりとカットされた髪。 わからないと僕が聞いた数式を スラスラと白板に書き、なにやらブツブツと呟きながら、彼は解き始めたり 僕は、それを冷たい鉄パイプの椅子に座りながら眺めた。

          お誕生日おめでとう

          もう何日も外に出ていないことに、気がついた。案外世界は僕がいなくてもやっていくから、なんだか寂しくなったりする。 頭を上げるだけで、壁が一回り。廊下は蛇みたいにゆらゆらと揺れた。5月20日の午前2時。 水を飲みに行ったキッチンに、マグカップを抱えながら腰を下ろした。窓の外の月を見上げて、網戸から風が吹いて、今すぐにでもこんな場所飛び出して、知らない世界を見ることをまた夢見て、泣いたりして。今日僕は17歳になった。 一番最悪なのは、昼間の退屈。まだ梅雨も来てないのに、ギラ

          お誕生日おめでとう

          りんごと乙女

          心がぐっと持ってかれるような そんなずるい気持ちを恋というなら。 全然かっこよくないあなたが 大好きな私は、少女漫画では語れないような ステキなヒロインで。 いつも甘えて来るあなたを 叱らなきゃいけないのに、なんだか悪い気もしない。 いい気にならないでね。この気持ちは あなたの好きなようにはしない。 待ちきれないって次のページを 急かすこともなく。 このまま最終回が来て 想いを伝えれないままでも 私きっと後悔なんてしない。 チェ

          りんごと乙女

          ありがちな平成最後に高校生だった話。

          結局最高に楽しかったね平成。 令和の前に彼氏作るとか 鈴木福が声変わりする前に彼氏作るとか もうそろそろ金出して買えよ。 うちら、まだ平成最後に生きる 等身大の高校生なんだけど 結局どの時代も持ってるものとか 流行ってるものが違うだけで どこの学校でもだいたい同じようなこと 同じようなグループの同じような人間関係の これまた同じようなうちらみたいなやつがいて 「8組の高橋が女と付き合った」だの 「顧問が授業中に泣いた」だの それなりの日常を繰り返して

          ありがちな平成最後に高校生だった話。

          青春ボブヘア

          フラッシュバックした。 青春時代の思い出。 緑の階段、5階まで上がって、 角で隠れたあのボブヘアー。 「幼稚園から中学までずっと一緒だった 優等生あの子のくるぶしまで伸びた白い靴下 かくれんぼした傷が逃げ込んだことを 多分あのクラスで僕だけ知っていた。」 ひらひらスカート、揺れる純情。 縛られた青春時代。 15の夏が もう終わる終わる終わる。 ゆらゆらカーテン。戦う視線。 忘れかけた青春時代。 15の夏が もう消える消える消える。 ボブヘア、毛

          青春ボブヘア

          東京

          カラッとしたシャツが似合うような いい男になりたかった。 目にかかるセンター分けの少しうねる髪 東京のネオンに馴染んだ背中。 ニヤッと笑って朝にはまた仕事を初め、 ベランダに置いたサンダルに 退屈を躍らせたかった。 雨の日の東京は少し残酷だし、 容赦なく電車は次から次へと人を運ぶ。 本当に欲しかったものはなんだっけか。 一番の幸せは、ベットの上で寝っ転がって 何も考えないあの瞬間だと知ったら 子どもの頃の僕は笑うだろうか。 大嫌いなあの人と、僕を区別

          「花」

          やっぱりあなたに負けたくないと 私、何度も思うのです。 春の日差しの中で笑って 髪の毛を太陽に透かせば 魔法がかかってまるで 理想の女の子に、なれる。なれる。 結局あなたに勝てなかったと 私、噛み締めて泣くのです。 真冬の寒さは心にまで染みて 頰の暖かさに触れれば それだけですぐに 溶けて壊れて、しまう。しまう。 やっぱりあなたが羨ましいと 私、ふと気付いたのです。 秋の夜風に身を投げて もう忘れると決めてしまえば どんなに楽なのか 落ち葉に

          この世界を終わらせる魔法

          現実って目に入れたら涙出てくるのに、狂おしいほど愛しくて嫌い。 言っとくけど、日常もこの街も友達もみんな嫌い、過去も現在も未来も、もちろんみんな嫌い。 だけど、いなくなればと願うほど、狂おしいほどに愛おしくなって、 結局この世界を終わらせる魔法を使えないでいる。 この首に縄をかけて、あの屋上から飛び降りて、その胸にナイフを突き刺しては、 僕は泣いて。 この世界の夢を見る。

          この世界を終わらせる魔法