もう、いいんです
~七回転んだら八回目はもう起き上がれない~
きっとうつ病になる人ってこんな感じだと思う。
私はそう。みんな同じじゃないとは思うけど大抵そうだと思う。
転んでも転んでも、はじめは頑張ってみる。だけどそれを繰り返していたら起き上がることが辛くて起き上がれなくなる。起き上がることができないまでならいいけど、体が固まって動けない。何もできない。何も考えられない。
涙がぽろぽろ溢れてきて「もうだめだ」となる。
そして生きていくことすら嫌になってしまう。
私の場合ほこうだった・・。
やっと願いが叶って希望の仕事に希望の職場に就くことができたのに、私が配属された場所はとても殺伐としていて冷たい空気が流れていた。
はじめから針の筵。皆が私を受け入れてはくれず、頑張っても頑張っても認めてくれない。
存在すら否定されていた。
そんなとき、ある出来事が起きた。
その瞬間、私の中で何かが壊れた。
それも仕事をしている最中に・・。
私の頭の中にあるネジが動かなくなって止まった。
涙があふれてきて壊れ、何を思ったのかふわ~っと立ち上がり歩き出した。
気が付けば更衣室。「帰ろう」着替えて外にでてうちへ帰った。
ぼ~として何もできなくてただただ泣いた。
翌日、逃げも隠れもしないと意を決して出勤した。だけどもうそこに私の居場所はなかった。
どんなことも覚悟していたけれどショックが大きくて更に壊れた。もうこうなると自分をコントロールすることができない。日ごとにおかしくなって職場で異常な行動。
なすがままされるがまま。自分では何も考えられず、何がしたいのかわからない。
それでも動こうとするけれど動けば動くほど空回り。どんどん深みに墜ちていく。
私の職場での異常とも言える行動は加速していった。
出るところにでて訴えを起こそうともした。
「あなたは喧嘩をしてはいけない。興奮してもいけません。もうやめましょう」
そして主治医は、こう言いました。
「もう大丈夫です。何も心配しなくていい」
気が抜けて涙があふれ、こぼれおちて立ち上がれなくなった。
ピンと張っていた神経が緩み、立ち上がる気力がなくなった。
こんな生活が約7年間。ある日「そろそろ働いてみよっか?」という主治医の言葉。
気づけば就労継続支援事業所のA型というところにいた。
何のしがらみもなく殺伐もしてなくてなんとも居心地がいい。
起き上がることをやめた。「もういい。ここでいい」ここでのんびり過ごそう。
こうして約四年間ここに身をおきました。