今、ぼくが取り上げている話(インフレや社会保険料、賃上げなど)は、自分が長年食べもの屋さんを経営してきた経験則を元に述べている。
この話題もそろそろ終盤の予定だけれど、その前に今日は、過去に綴ったものを中心にそこから抜粋し再掲載させていただく。
以下のものは、いずれも店のウェブサイトに掲載していたものなので、かれこれ10年近く昔に書いたものになる。それでも当時から懸念していたことや推測していたシナリオは、現在その方向へと進んでいるものが多いと思う。
また、この後に述べるつもりでいたこととも重複する部分が多々あるため、こちらで再掲載することにした。
まぁ率直にいえば、ちょっと忙しかったので今回は手抜きなんである。
当時のぼくは、こういった懸念や考えがあったからこそ拡大を志向し、設備投資にも力を入れ、会社を大きくすることでそこを突き抜けようと考えた。
しかし「経営者の器以上に会社は大きくならない」とはまったくその通りで、あの時の規模がぼくの能力の限界だったと思う。
これが一番の理由というわけでもなく他にもあるのだけれど、それをここに書くことはできない。
こうして、ぼくは会社を譲渡する決断に至った。
また、現在お店を経営されている人たちの現状がぼくにはこう映る。
こんな時代だから、もしぼくが食べもの屋さんをいま始めるとするなら、やはり当時とは違いこちらを選択すると思う。
そんな ”ひとり親方” や小規模でお店をすることについても、考え得るリスクや「それでもやるなら、ぼくならこうする」といった考察を「『小さくて強い店』について考えてみた 1〜17」というタイトルの中で過去に綴っている(パン屋さんをする場合の話だけれど)。
そしてここで述べていた考え方もまた、現在であっても基本的には変わらない。
つづく