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味方

なりたい自分があって
それに向かって全力で走るんだけど
風に煽られて消えそうなロウソクの火を守りたいから
いつものようにうまく走れない

立ち止まってロウソクの残りを確認して
ホッとしてると
どこに向かってるか、ド忘れしてしまう

地元に帰る理由も少なくなっていったり
会える友達も減っていったり
好きだった人が子供を産んだり
毎週楽しみにしていた漫画の連載が終わったり
時代は変わっていって
周りは綺麗に終わっていくのに
自分だけが終わりに迎えてない

四方八方に道があるせいで
目標がうまく定まらなかったり
みんなの不機嫌に挟まれて
うまく話せなかったり
消えちゃいたくなるほどの心の複雑な動きに
ほんとやかましいって思って
一回限界まで息を止めてみる
これまでの道だって崩れ落ちて
元々なかったよ?みたいな感じで
自分が進んできたことが正解なのか?
教えてくれなくて
なんか無責任に僕を見捨ててる気がして
自分の選択にさえ、味方になってもらえず
バカみたいにどうでもいい悩みや
仕方ないと片付けられてしまうほどの不幸も
味方になんかなってくれない

夜になると、空の青さを忘れてしまう
綺麗で吸い込まれそうなあの色を
眩しさも、匂いも、音も全部覚えてたいはずなのに
夜になると、忘れてしまう
味方がいたことも、忘れてしまう

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