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趣味のカメラと、仕事機材の差

こんにちは。宮崎です。
昨日インスタグラムのストーリーで質問を募集したところ、Yuki Nakagawaさんより以下の質問をいただきました。(多分メンバーシップも?ありがとうございます!)

機材選びで大切にしていることはありますか?

過去カメラ遍歴数百台の宮﨑が、いつも考えていることをお伝えしたいと思います。ジャンルを絞らずオールマイティとして回答しますので、もし専門ジャンルがある方はこの記事に加えて専門ジャンルに必要な性能を検討する必要がありますので、念頭に置いておきましょう。



①仕事は機材の選び方

ただのビジネスでカメラを始める人って、あまり聞いたことがありません。
大体のプロカメラマンは、趣味の延長上に仕事があると思います。
趣味趣向が強く、仕事と趣味が表裏一体です。
なので仕事の機材選択には以下の条件が重要になってきます。

・信頼性

言わずもがなカメラが壊れてしまっては仕事になりませんし、代用が簡単に効く物ではありません。
あまりにも高画素だったり、あまりにも軽さに振っていたりするものは、その尖った性能から何かを疎かにしています。トータルバランスを見て必要十分な機能のカメラを選ぶべきです。

・汎用性

メーカーによってレンズマウントも違えば(Lマウントみたいなのは除く)専用のメディアが必要になる場合が多々あります。さすがにレンズやボディだけ忘れることはあまりないかと思いますが、メディアに関しては入れ忘れがある場合も多く、簡単に手に入れられるものを使用していることは駆け出しカメラマンに重要なことかもしれません。家電量販店に行けば大抵のメディアは購入できますが、ネットに比べると高価で平気で2万円を超えるものもあります。予算が少ない昨今の現場では、後々使うといえど数万を捻出する気になりません。
レンズに関して、もし何かトラブルになったら最悪ハードオフに駆け込んでジャンクかごを漁る手段が残された一眼レフ系マウントって、意外と便利ですよね。

・コスパ

限られた予算の中では高性能ボディを新品で買うよりも中古の型落ちを2台買ったほうがいい場合があります。もちろん新品の方が信頼はおけるかもしれませんが、新品1台が壊れるこリスクと、型落ち2台が同時に壊れるリスクを比較すると後者の方が圧倒的有利かと思います。

・リセールバリュー

前述の型落ちを購入するメリットとして、市場価値が下がっていることが挙げられます。仕事道具は思ったより消耗しますから、買い替えが必要な時が割とすぐにやってきます。底値で買っておけば減価償却…(あまり深掘りしないでおきましょう)

・かっこよさ

仕事の種類にもよりますが、同業者に見られることが多い場合、カメラマンが先人を切っていかないといけない現場(広告など)で、ダサいのってマジでダサいんですよ。その判断基準は強いこだわりだと思います。
僕がこちらの道に誘ってしまった佐藤くん

佐藤くん「いつきさんの今のカメラってなんですか?僕はCanon EOS R5を使ってます!」

一樹「5D markIIとα900だよ…」

佐藤くん「カッコ良すぎます」

と言われた時は、流石にバカにしてやがる!と思いましたが、僕はそれでいい写真が撮れるので自信を持つことにしました。勘違いであれば止めてください。

そんな私の今の仕事カメラはNikon Z7です。
あえておすすめの機種は取り上げません。


②趣味のカメラの選び方〔デジタル〕

仕事は機材、趣味はカメラと言い方を変えてみました。
それは、消耗していくのか、ずっと大事に愛でていたいのかの差です。
そりゃどちらも大切に使えるのがベストですが、仕事はとりたくない写真も撮るもの。趣味のカメラには、その感情をなるべく持ち込みたくないものです。
では私が趣味のカメラとして、本当に好きな機種を羅列してみたいと思います。

📸Sony α900

ソニー最後の純粋な一眼レフ機です。
開発設計にはコニカミノルタの開発チームが関わり、視野率100%のとにかく気持ちの良いファインダーがいつ何時も忘れられず、今使っている機種は4台目のα900になります。
そしてとにかくシャッター音と程よいミラーショックがキモチイイ。
中古相場60,000円程度なので、とりあえず買ってから悩んでください。
購入したらレンズの相談は受け付けます。

レンズはMC ROKOR-PF 58mm f1.4 5,000円くらいで買えるかも

📸Canon 5D系

高校のバイト代で買ったKissX5から7D、5D3→5D2→5D初代とずっと使ってきたEFマウント。直近まで5D2で仕事をしていましたがペンタプリズムが損傷したためライブビュー専用機となりました。
またEFマウントはフランジバックが短く、M42マウントやFマウントへの変換が可能です。オールドレンズを光学で楽しみつつ、スペアとして仕事道具への転用も余裕のスペックです。
今では5D3が5万程度と手頃なので、ベストバイは5D3です。
こちらも購入してから色々悩みましょう。
レンズを一本選ぶとしたら、漢の望遠ズーム、EF 70-200mm f2.8L IS II USMです。漢でしょう。

📸Nikon D850とAF-S NIKKOR 105mm f1.4E ED

Hasselblad X1Dをメインで使用していた2018年あたりのこと、池袋ヨドバシでこのセットに感動して、そのまま買い換えました。
とにかくファインダーを除いた時に「間違いない、これや」と思いました。
人物系の広告仕事ではAF-S NIKKOR 24-70mm f2.8 ED VRとこの105mmだけで全てがどうにでもなっていました。今現在のZ7はD850の間違えなさをそのまま時代に合わせただけなのですが、D850にしておけばと少し後悔しています。

📸Fujifilm GFX100II

先日仕事で使う機会があったのですが、こればかりは時代だと納得してしまいました。中判デジタルでこんなにも自由が効くのかと感嘆しました。
しかしながら中判デジタルという領域はカメラマンとしての体幹が備わってないと扱えないと思っています。お金がいくらあっても最初の一台にお勧めすることはありません。
SS1/15 ISO800で撮影できる時代が来るなんて…
この文章に感動できる人は購入しても後悔はないと思います。いかんせんまだ高い気はしますが。
何とは言いませんが、先日撮影したX-M5のカタログを掲載します。


⭐️まとめ

せっかくなのでフィルムカメラについてはまた今度。そちらもお楽しみに。
参考になった方はスキとフォローをお忘れなく。チップ投げていただいても喜びます。
せっかくなので僕のポートフォリオをご覧いただいて、どのカメラで撮影しているか当ててみてください。

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