秋吉か、テレワークか【エッセイ】1800文字
金曜日、引き続きの挨拶で客先に訪問するため、1ヶ月ぶりに事務所に出社しました。
その日は晴れており、外に出ると程よく湿り気のある空気がやっぱり梅雨に入ってるんだと思わせ、薄手の長袖を袖まくりしたくなる程度の暑さで、客先の帰りに「もう今からビール飲みたいっすね」と車内で同僚と軽く盛り上がりました。
「井月さんの送別会も兼ねて」
4月から部署は変わらないけれど上司が変わり、業務内容は大きく変わりました。
一緒に仕事をするメンバーは関東にいるため、今までの半分テレワーク、半分事務所のようなスタイルから、完全テレワークに。
この異動は希望したものでした。
去年の秋頃に上司から打診され、即OKしたものです。
うちの会社は人材交流のように数年おきに異動することはなく、他部署から募集をかけることはあっても条件は厳しいものです。
入社以来ずっと同じ部署だった私にとって、転職して新しいことに挑戦するより、同じ会社で違う業務に関わることができるのは大きなチャンスでした。
私にとってテレワークは魅力的です。
通勤時間がなく、朝、子供たちが学校に行った後から始業まで時間に余裕があります。
雑談がなくとも平気なタイプで、仕事は1人で進められ、チャットで他のメンバに相談することも苦ではありません。
夕方にスーパーに寄ってから子供のお迎えにも行けます。
この日は最後の引き継ぎでした。
そのため、仲の良かったメンバともしかしたら飲んでくるかもと旦那には伝え、子供たちのお迎えはお願いしてありました。
「秋吉行きたいねー」
最後に行ったのは7年前。お腹に息子を宿し、禁煙席のあるところに旦那と娘と行きました。もちろんノンアル。
でもこの日は以前のような賑やかさを取り戻した金曜日(らしい)。
しかも急に飲みに行くことにしたので、メンバ調整はその同僚に任せ、私は街に繰り出しました。
17時。
4人程になるけど全員集合できる時間は読めないので、下手に予約はできません。
それにもう私は秋吉モード。やきとり好きなんです。
話をしていた同僚は「できるだけ早く切り上げます」と言っていたのでそれを信じ、意を決して1人で秋吉のカウンターへ。
1人で居酒屋に入ったことがない私にとって、もう秋吉のやきとりが食べたいという思いだけが武器でした。
カウンターは感染対策で仕切りが細かく設けられていました。
デフォルトは2人間隔で仕切られており、一応後からもう1人くるという態で席に着きました。この時17時ちょっと過ぎでお客は3組ほど。
この仕切りが1人カウンター初心者にはよかったです!
ほぼ個室のようなもん。
仕切りがない頃は、お酒が進んで、隣の席の人が気さくな人だったら楽しい出会いの場でもあったんだろうなと思います。
独身の頃に女性の同期と2人でいった秋吉で、会話内容から同じ系列会社ですか?と声をかけられ、奢ってもらったことも。
それも、仕切りがある今では難しいのかな。
席に着いて、店員さんがタレを運んできてくれたので、酎ハイのグレープフルーツとねぎまを注文。
斜め後ろにあったテレビを見ながらジュースのような酎ハイを飲み、1杯目はビールにしとけばよかったかな、と思いながらねぎまを待ちました。
ねぎまの到着が思ってたより時間がかかったので、到着後すぐにみのと若どりを追加。
2杯目の梅酒の炭酸割りが飲み終わる頃、「もう事務所出て向かいます!」というLINEが届きました。
来るタイミングに合わせて純けいとしろを追加。
お酒の力もあってかもう1人秋吉に慣れてしまい、3杯目の酎ハイのジンジャーエールを飲みながら、もうちょっと1人で好きなだけ食べていたかったな、と思うまでに。
同僚到着後、4杯目の酎ハイのぶどうで乾杯をしました。
今回ビールは飲まず。
他のメンバの合流も決まり、お店を後にしたのは19時でした。
その後、終電を逃すまで楽しみ、帰る方向が一緒の同僚とタクシーで帰宅しました。
楽しかったです!
かれこれ8年は事務所を16時に出て子供のお迎えに行っていたので、急に飲みに行くような誘いはありませんでした。あっても受けられません。
なので、こじんまりと「ちょっと飲みに行こう」的なことはすごく久しぶりでした。
飲み会という事前調整されたものではなく、ふらっと飲みに行く。
あぁ、楽しかった!!
また1人で秋吉に行きたい!次の1杯目はビールにしたい!
でも、最後の引き継ぎを終えたので、もう事務所に出社する予定はありません。
こんなことなら、事務所出社ができる、前の業務内容でもよかったのかも。
いやいや、旦那が許すならまた事務所出社の理由を設けて、帰りに1人秋吉に行きたいな。
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