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わたしたちは二番目の悪者になっていないのだろうか?
「あなたの嘘が国を亡ぼす」
この本のタイトルを色々考えてみたところ、何かの陰謀論や政治のにおいがしてしまったので、シンプルにしてみた。
「わたしたちはみんな悪者」
本の中ではこう書かれている。
「誰かにとって都合の良い嘘が 世界を変えてしまうことさえある」
権力を保ちたい国家の王が、ライバル対象者の悪評や噂話を流し、結果的に国を滅ぼしてしまう話なのだが、一番恐ろしいところは、話したこともなければ、会ったこともない市民たちがその悪評も噂話を鵜吞みにして、どんどん広げていったことだ。
国に例えると、現実離れしてしまう気がするので、例えばクラスのリーダー的存在の子が、同じクラスのある女の子が自分の好きな子と話していた。それに嫉妬して、あの子は私が好きなことを知っているのにも関わらず、見せつけるようにいちゃいちゃしていたと誇張したらどうだろうか。そして、リーダー的存在の取り巻きの女子たちが、私も見た、ほかの男子にもしていたと言ったとしたら?それを聞いたほかのクラスの女子は信じずにいられるのだろうか。その噂話が、ほかのクラスに広がっていき、学校中に広まったら?そして、最悪の結果として、孤立した女の子が死んでしまったら?
よくある話ではないのだろうか。
誰の心にもある嫉妬心が、誰かを殺めしまうかもしれない可能性。
会社で仕事のできるあいつが羨ましい。
会社で仕事のできないあいつが邪魔だ。
ちやほやされてるあの子が鬱陶しい。
あいつが気に入らないから、貶めてやりたい。
メディアによる印象操作でもよくあるだろう。
想像力を働かせてほしい。
標的にされたのがあなただったら?
あなたの大切な人だったら?
「嘘は、向こうから巧妙にやってくるが、真実は、自らさがし求めなければ見つけられない」
あなたが、あなたの大切な人が、二番目の悪者にも、滅ぼされる側になることもあることを心に刻みながら、自分に問いかける。
わたしは、二番目の悪者になっていないか。
「二番目の悪者」
作:林木林 絵:庄野ナホコ