リーダーがメンバーに果たす3つの役割
この記事は何か
リーダー・責任者がメンバーに提供する3つの役割を整理しています。
世のリーダー・責任者はみな”管掌範囲の持続的な成果”に責任を負っています。
その中で欠かせないのものの1つがメンバーのマネジメント。
言わずもがな、メンバーの成長・成果が管掌領域の成長・成果につながる中で、リーダー・責任者がメンバーに提供する3つの役割を整理してみました。
参考になれば嬉しいです。
対象としている方
✔︎ リーダー・マネージャー・責任者
メンバーに果たす3つの役割
1、目標に向かう
「そもそもメンバーが目標に向かっているか?」はリーダーにとって死活問題だと思います。いかに資産が豊富でも、メンバーに能力があっても、協力的でなければチームとして機能しません。
目標に向かってもらうためには、「自分とメンバーの信頼」が重要です。
信頼とは「メンバーの得たいものを与えること」で醸成されます。
同じ会社組織であっても、メンバーにより得たいもの・在りたい姿は異なります。
メンバー個々の属性を見極め、得たいものをすり合わせ、それを提供すると伝え、実際に提供する努力をし、実際に提供できることが必要です。
「うちの社員はこうあるべきだ」という信念は重要ですが、それを一方的に押し通すことは帰って回り道となります。
2、育成・能力開発
持続的な成果のためには、個々の力量を上げていくことも当たり前ですが不可欠です。また、成長できない環境は社員の定着率も低くなるでしょう。
前述の「メンバーの得たいもの」を理解しつつ、OJTに逃げずに標準化のための全体向け・抜擢対象者に向けた個別の能力開発を双方行うこと必要があると思います。
3、品質担保・短期成果
長期的な育成・足腰を鍛えることはとても重要ですが。目下の成果・品質も非常に重要です。若いメンバーでも成果が出るように、もしくは他メンバーと合わせてその分の成果が出るよう、顧客との接点部分をを工夫したり、行動管理することが必要です。
メンバーによってサポートの量・比率を変える
メンバーによって上記3つの状況は異なるはずです。
それを整理・可視化して、「このメンバーはこの優先度である」と明確に決めましょう。
そうしないと、「とりあえず能力開発をする」など易きに流れリソースが最適化されなかったり、組織全体の歪み・退職・中間管理職が育たないなど問題の温床になります。
事業フェーズや方針で割合を変える
メンバー毎の他に、事業フェーズで割合を変えることも重要です。
例えば、「数年高い目標を掲げストレッチをかけている、今年はしゃがみ足腰をきたえる」となる場合、能力開発側の比重が高くなるでしょうし、「今季は数カ年目標の最終期間のため、短期的な利益が特に重要」な場合は品質担保への投資を増やします。
この辺りの事業フェーズや方針は、事業責任者や役員が市場をみながら考えているため、すり合わせることをお勧めします。
誰が提供するかを明確にする
リーダーのミッションは「全体の成果」です。自分で全て行うことは1つの手段であり、全てではありません。
自分の力量や最適なリソースの振り先・分量を冷静に考え、3つの役割を自分だけで担うのか、他事業部の力を借りるのか、社外の力を借りるのか、等、組み立てる必要があります。
この引き出しが広いリーダーほど様々なメンバーの得たいものを提供できるため、結果として構築できる組織の幅も広がります。
この「誰が提供するか」も、リーダー以上で整理し擦り合わせることがとても重要です。
「いろんな先輩から指摘されてメンバーが混乱する」良い例だと思います。
逆に、「駆け出しリーダーの配下メンバーに能力開発が行き届かない」のように、役割が漏れてしまうケースもあります。
会社のフェーズや文化によって、全てのメンバーに漏れなく3つを提供することは難しいかもしれませんが、「◯◯は提供しない」という合意を取ることが重要です。
なお3つの役割に関して、「目標に向かう」はリーダーがした方が良いケースが多いですが、能力開発は他リソースで代替できることが多いですし、品質担保も業務委託活用などで代替できる場合が多いと思います。
以上、雑記でした。
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