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義母と回る寿司

引越し準備で猛烈に疲れている。人生のなかで引越しは何度か経験したけれど、こんなに大変だったっけ?

各種手続き、家具購入、エアコンの工事、Wi-Fi、エトセトラ、エトセトラ。結婚してから久しぶりの引越しだから、忘れていることも多い。

それに、マンションから戸建てに引っ越すのは初めてだ。子どもがいる状態も初めて。疲れた。脳がパンク寸前、足は棒のようだ。

昨日から、福岡に住む夫の母が手伝いに来てくれている。昨日はふたりで新居をぴかぴかに掃除した。

今日は義母に息子のシッターをしてもらい、大型の家具を買ったりエアコン工事やWi-Fiを申し込んだりして、くたくたになった。生活を整えるのってほんとうに大変だ。

みんなしてぐったりだったので、回転寿司を食べに行くことにした。夫はまだWi-Fiの申し込みをしていたので、息子と義母、そして私の3人である。

義母が自分の好きなネタを頼み、それを食べているのをみて、ふと「そういえば、義母と回転寿司に行くのは初めてだ」と気づいた。

回転寿司には、なんだか独特の距離感がある。気を遣う相手とはあまり行きたくない。その代わりに、家族や「身内」的な友人との回転寿司での食事は、ものすごくリラックスした時間になる気がするのだ。

相手との距離感のバロメーターになりうる回転寿司だが、義母と息子、途中から合流した夫も交えて4人で食事をしていると「あ〜、私すっかり、義母の娘だなぁ」としみじみ感じた。

結婚したばかりの頃、義母の発言の裏を読んでは緊張していた。でも、今ではそんなこともない。彼女とふたり、1日中一緒にいたって気負わずにいられる。

その証拠に、どんどん彼女に甘えやすくなっている。「母」や「父」や、場合によっては「祖父母」や「きょうだい」が大人になって増える、なんて、婚姻って不思議だなぁ。


(Day.7)


▼昨日の記事。私の夫は無印良品みたいな人。▼

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糸崎 舞|カルチャーライター
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