話すと出すのタイミング
82歳一人暮らしの実チチに毎日、生存確認も兼ねて電話をかけている。この制度を始めた頃は12時前の昼ごはんを作っているタイミングにかけていたのだが、ここ最近は夜7時前後、夜ごはんを作り終えた時間帯にしている。
忘れずに、お互いが家にいる時間なのだけど、そういいつつも、仕事終わりや帰宅直後でバタバタとご飯の準備をすると忘れてしまい、毎日というよりほぼ毎日な感じで継続している。
カケホーダイプランの夫のスマホをかりて電話するので、私よりも夫が「電話かける?」と気がついたりする。ありがたい。夫に言われるのがなければ、ほぼ毎日もあやうい。
なんて言うと、父を大して気にかけていないように思われるかもしれないけど、案外そうでもなく、かけ忘れると結構落ち込んだりする。なんてダメなんだ、私は、みたいに(←じゃあ、ちゃんと覚えてろって話だけど)。しかしその一方で、ほぼ毎日で、時間もだいたい夕方6時前から7時代で8時前くらいまでとゆるゆるでいいと思っている。
そうじゃなきゃ、お互いに持たないと思うから。
毎晩7時に電話をかけるとなると、その縛りに多分私はまじめにやろうとしてイライラするし、かかってくる方の父は毎晩7時に電話の前に座ってしまうような人だと思う。そして、少しでも遅れると、お互いにイラつくだろう。
電話して出なかったら、しばらくしてからかけ直すと決めているけど、このしばらくの長さも決めていない。ある時は5分後で「しばらくが短いな」と言われたけど、またある時は5分後にかけたら「前の電話からとりそこねないように電話の前で待っていた。案外長い」と言われた。いずれも言われてうんざりしたので『時間は決めない』『なるべく毎日』『しばらくは数分〜30分まで都合で気まぐれ』とした。こちらにも都合があると言ったら、「なるほど、そうだね」とわかってくれた。
そんなでほぼ毎日夜あたりに電話しているのだけど、かけると出ないことが多い。夫のスマホをかりているので、出なかったと返してあとで再度かりる。夫曰く「2回に1回は出ないんじゃない?」とのことだ。
出ないのは、すべてがトイレだ。高齢者になる前から父は、トイレの回数が多く、そしてトイレが長い。それが老人になったのだから、なおさら多いし、時間もかかるのだ。
2回めにかけると「さっき電話した?トイレ入っていたんだよね」というのがいつものセリフ。
「タイミングがあわないねぇ」
「あわないねぇ」
「気があいませんなー」
「あいませんねー」
なんてやりとりもかなり頻繁にかわされる。
昨日は仕事で遅くなり電話は夜8時前になってしまった。「遅くなりました」と言うと「7時位にかかってくるかなと思ってトイレ我慢したのに」と恩着せがましく言われた。
「あのさ、トイレは我慢しないでくれますかね?」と言うと
「時間があてにならないから、そうします」と返してきやがった。
憎たらしいやつっ!!
これは、我慢しないで、気長につきあっていくとしないと。そんな憎々しい父だけど、電話の最後には「電話ありがとう」「ありがとうございましたっ」とつけてくる。
父のアメとムチなのだろうか。
話すと出すのタイミングが全然合わないながらも、アメとムチを繰り出しながら、まぁなんとかほぼ毎日大体夜に電話は続いている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?