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とことんハードルを下げることから 【しおり作り#01】

唐突に、しおり作りを始めてみました。

きっかけは、堀川通りの大垣書店2階にあるギャラリーで、芸大生が制作したしおりの展示を見たこと。各自1冊の小説をもとにデザインを作り、白い紙に銀色で印字したしおりが30種類ほど並んでいて、1枚300円で販売もしていた。

https://horikawa-shinbunkabldg.jp/event/

デザインのクオリティの高さはもちろんのこと、そもそも本から着想を得てデザインに落とし込むというだけで「すげえなぁ」と思った。一番気になったのは、中学生の頃に読んだ森絵都さんの『カラフル』を元にしたもの。ちょうど大垣書店で小説を買ったところだったので、1枚買って早速使うことにした。

傾けるとさりげなく光る銀色がかっこいい。

感心しながら眺めていると、ふとデザインこそレベルが高いけれど、制作工程だけで考えてみれば意外とシンプル。
【紙を決める→デザインを載せる→印刷する→穴を開ける→紐を通す】
あれ、これ自分にもできるんじゃないか?ムクムクと、自信と制作意欲が湧いてきた。

実は奇遇なことに、展示をみる2週間ほど前から、友人の影響でペンツールを触っていた。せっかくならと、練習ついでに栞のデザインに取り組んでみることにした。

もともとコロナ禍からiPadで絵を描いてもいたので、イラストを出力する工程はイメージできた。「Procreate」というアプリで下絵を描き、普段から使っているデザインツールの「Figma」(ウェブデザインなどに使われることが多い)で線画してみることに。

ちなみにFigmaってこんな感じ:https://ferret-plus.com/13195

本音を言えば、Illustratorで作った方が格好がつく気もするが、なんせ高い。Figmaも悪くないが、細かく見ると角丸に粗があるとかなんとか。

けれど自分の性格上、手をつけ始めた最初期ほどハードルを上げてしまって(主に自分への期待値のせい)継続できず終いになることが多い。

今回は「極限までハードルを下げて、とりあえず形にしてみる」をテーマに置くことにした。

さて心が決まったところで、何を描こう。いきなり小説を題材にイラストを、というのはさすがにハードルが高い。2日と続かない未来はすぐそこだ。過去にProcreateで描いたものはなかったかなと遡ると、鴨のイラストが出てきた。

ほとんどが雑なまま置いてあったので、新たに描くことにした(左上のもの)。いつも通り、自分で撮った写真を編集画面に貼り付けて、その上にレイヤーを追加して線を描いていく。あとからペンツールで上書きすることを想定して、線はシンプルにする。

これをPNG形式で出力してFigmaに送り、清書としてペンツールで描き始めた。まだまだ使い慣れていないので、線がボコっとズレたり、思った通りの角度にならなかったりと、かなり時間がかかる。
気づけば1時間ほど没頭していたが、なんとか整えられた。

かわいい!
と親バカな気持ちが芽生えた。

引き続き、しおりとして印刷するためのフレームをつくることにした。イラストはもっと沢山試してみたいが、なんせハードルを下げることが重要なのだ。この1種類だけでとりあえず印刷まで漕ぎ着けたい。

まずA4サイズのフレームを設置する。次にしおり1枚分のフレームとして、シンプルに縦長の長方形を置き、下部にイラスト、上部にテキストという構図にした。
FigmaはWebデザイン向けのツールなので、とにかく型さえ作れば同じものをどんどん複製して、自動で配置調整もさせられてありがたい。まさか印刷物にも使えるとは。
少しくらいは工夫を、とフォントで遊んでみた。英語であればフォントは選び放題で楽しい。

さあさあ、手が込んできたので自分のモチベーション切れが心配になってきた。息切れする前に家から自転車で3分のセブンイレブンで、A4コピー用紙で印刷しにいこう。
コンビニプリントすることも久しく無かったので、アプリは自動削除されていた。今回初めて知ったが、データを先にアップロードするとQRコードが生成されて、プリンターに付属のスキャナにかざすとすぐに印刷できるらしい。すご。

そんなこんなで印刷してきた。(残念ながらA4紙の状態の写真は撮り忘れた。そもそもこの文章は印刷から一ヶ月後くらいに書き始めた。noteに関してはハードルを下げることを考えられていなかった。)

うちにはカッターがないので、ハサミを使った。仕上がりはこんな感じ。

本当にハードルを下げに下げて作ったけれど、実際にモノとして目の前に出来ると、嬉しい。これならもっともっといろんな工夫できるやん!とテンションが上がった。

あとは、もっと強度のある紙の種類、きれいに裁断する方法、紙のサイズに適した画素数などなどを調べて・・と1つずつ整えていけば、自分が使いたいと思えるような、人に渡したいと思えるような栞が作れそう。イラストの題材も、いつも寄っている鴨川に集まる野鳥の写真を撮って、また下絵にしてペンツールで・・。どんどん妄想が膨らんでいく。

ということで、次回はネットで見つけた印刷所を尋ねにいきます。興味があったら気長にお待ちください。(noteも自分の中のハードルをグーッと下げたいな)



これを書いている時にふと、大学時代のインターンでも、POPやお知らせの紙をデザインして、印刷+ラミネートするのが好きだったなと思い出した。パソコン上で自由に操作していたものが実態として手に収まる嬉しさと。


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