![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66913585/rectangle_large_type_2_899638b4a6c0fe7be41a85b7c6a70dd6.jpg?width=1200)
イトシマメグル #3
赤でつながるおいしい糸島
糸島にきて、古墳や神社に出かけている。
そうしていたら、なんだか古いものもいいなと思うようになってきた。今まで感じたことなかったけど。
昔々、大陸から稲作が伝わったのが糸島で、そのお米は赤米(あかまい)だったらしい。年に一度の赤米の花見会が開かれていると聞いたので、行ってみることにした。
福吉駅から山に向かって車を走らせると、谷に沿って水田が続く。
しばらくすると、まむしの湯を越えたあたりの田んぼに、たくさんの人が出ていた。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66913758/picture_pc_84170cc7750810196d392c64e9b25354.jpg)
みんな、田んぼを見ている。
稲穂のヒゲが赤い。
その赤いヒゲに包まれるように小さな花が咲き、実に育とうとしている。
初めて見た。美しい。キレイな赤に吸い込まれそうなほどだ。
こんなお花見会もあるんだ。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66913809/picture_pc_2f9b829b97e7a5a0e167d1e23e6ae4c2.jpg)
近くのやぐらに登って見下ろすと、赤い稲穂で田んぼにメッセージが書いてあった。
「よぅふんばりました!」
コロナでもがんばった農家さんの気持ちが伝わってくる。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66913834/picture_pc_0594855b241183a39a7a09063551820e.jpg)
名前のとおり、できるお米も赤い。
お赤飯のような色で、モチモチ。
赤はカテキンの色で、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富だそうだ。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66913949/picture_pc_bd400cb273323fe47970097d3d0a51ce.jpg)
糸島には古くから米作りをしていたことを示す遺跡が、あちこちにあるとも聞いた。
その一つは、稲作が始まったころの集落跡「曲り田(まがりた)遺跡」。
日本で一番古い弥生土器や、大陸から伝わった石器がたくさん見つかったそうだ。
もう一つ「上鑵子(じょうかんす)遺跡」では、谷底にある湿地帯から、普通なら腐ってしまう木製の農具や、容器、柱などが、昔の姿のままたくさん発掘されたらしい。
弥生時代の土器が、赤いお米で満たされていたのを想像してみる。
それまで野山を駆け回っていた人たちが定住し、助け合って水を引き、田を耕して米を作る。そして少しずつ暮らしを良くしていく。
その出発点が糸島だった。これってすごい。
その頃のスピリットが今も脈々と受け継がれているから、糸島の米、野菜はおいしいんじゃないかな。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66919557/picture_pc_728c9099fcca8ef718f5cb345d727ba7.jpg)
夕方。
ちょうど山の端にかかろうとする太陽が、稲穂をキラキラと光らせている。
この地で稲作が始まって全国に広がっていった弥生時代。
きっとその頃の田んぼも、こんな風に輝いていたんだろう。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66914054/picture_pc_331d55f1b583b530602c6dd3758ae929.jpg)
#4にメグル
-------------------------------------------------------------------------
#4 玄界の恵み、昔も今もありがタイ!
#近日公開予定
音声でお楽しみいただける新しいコンテンツ♪
noteイトシマメグルに、音楽と解説さらに写真を加えた
WEB radioイトシマメグルはこちらからお楽しみください♪
DJ 栗田善太郎