見出し画像

◦旅のおとも◦

先日野暮用があって、新幹線で日帰りのおでかけ。

日帰りなので荷物が少なく、新幹線の中でニットを編もうかと思いましたが

こういう時にしか手を休められないので、
旅のおともに選んだのは2冊の本。





ひとつは
玉井恵美子さんの “夾竹桃の花が揺れる頃に”

行きの新幹線でぱらりと開いたページは、
作者のお母さんである勝子さんについて書かれた部分でした。

だいたい、本でも映画でも観て読んでしばらくしたら忘れてしまう性格なので
どんなお母さんだったか、本を開いた時にはふわっとしか思い出せなかったのですが
結構好きな部分だったのは記憶に残っていました。

 読み進めると、あぁあぁそうそう!と。

パワフルで、ハチャメチャだけど、大きな愛にあふれていて、、、
あぁ、会ってみたい。。。

新幹線で、ひとりニヤッとしながら
勝子さんをイメージして楽しませてもらいました。




ふたつ目は
三島有紀子さんの “しあわせのパン”

新幹線を降りて、在来線に乗った時にパラッとめくったところは
大元のストーリーに沿って、主人公が書き綴った日記の部分。

この本は映画化されているのですが、この日記は映画には出てきません。


10年ぐらい前、京都の映画館でこの映画を観てとりことなり、
何度も何度も観て
原作も読みたいと思って、本まで購入しました。


本はまだ2〜3回しか読んでいませんが、映画は本当に大好きで

映画に出てくるカフェの内装、衣装、登場人物、流れる空気間やリズム、どれもが自分の理想とマッチしていて(しかも羊を飼っている)
はまりにはまっていました。


今のアトリエと出会う直前に映画を観たので

アトリエの内装をどうするか、となったときには
『しあわせのパンのような雰囲気で、教会のような神聖な空気が流れるような空間に』
とお願いして工事してもらいました。




背伸びもせず、萎縮もせず、自分の信じたものを作り続けていきたい



今まで心に入ってこなかったのに今回はすーっと内に響いたところ。

今の私の目指すところを、余すことなく言葉にしていて

アトリエをもつことになった当時ではこの部分は私の心に入ってこなかっただろうなと、
紆余曲折、いろいろ経験した今だからこそ、入ってくる言葉だなと思います。




そして、これも今だから心に響く部分。

自分自身にまず、なんらかの能力があること。
そして相手にもなんらかの能力があること。
そして二人が共にいることで、それが誰かの役に立ったり誰かを喜ばせたりできるのです。
けっして《マーニ》だけを求めているのではありません。
自分も《月》になれないと《マーニ》は出てこないのです。
それは、自己を肯定できないと絶対に手に入りません。









本を読みながら、、、窓の外も気にしながら、、、の道中。


私は、中学や高校に行っていた頃から
電車に乗ると見えてくる、緑の生い茂った場所に惹かれていました。

なぜか
 “ ここに住める場所ないかな ”

と、森や林の中に自分の居場所がないか探してしまうのです。


現実的に考えると
木々に囲まれていたら、湿気も多いし、虫も多いし、、、
と躊躇ってしまうのですが、本能的に惹かれてしまうのです。

いつかはそんな自分の居場所を見つけるのでしょうか?




Itomichi

いいなと思ったら応援しよう!