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ぎっくり腰の恐怖から接骨院通いがやめられなかった 神山リリコさん 『痛くて不安で孤独なあなたへ 人生を取り戻す回復への物語』
今、痛くて不安で孤独な方へ
はじめまして。
『人生を変える幸せの腰痛学校』著者の伊藤かよこです。
2019年より『人生を変える幸せの腰痛学校』の読者さんを対象にしたオンラインコミュニティを運営しています。
今回、コミュニティ有志の方がご自分の痛みの体験談と回復へのきっかけを書いてくださり、それを電子書籍にまとめることができました。
本文の一部をここで紹介します
繰り返すぎっくり腰。ぎっくり腰への恐怖から接骨院通いがやめられなかった神山リリコさんの物語です。
以前から腰痛やぎっくり腰は時々ありましたが、悩むほどではなかったです。しかし、2014年(46歳)夏、この時のぎっくり腰は治りが悪くて手こずりました。
当時わたしは、夕方から夜にかけて事務の仕事をしていました。
ぎっくり腰になったその日、仕事は休めないのですぐに治さないといけないと思い、朝一番で整体師さんに自宅に来てもらいました。
しかし、痛みは変わらず、結局その日は仕事を休むことになりました。
翌日、接骨院に行きました。
それまでは、ぎっくり腰になると整形外科に行っていたのですが、待ち時間が長いのにレントゲンを撮って湿布をもらっておしまいという扱いに不満がありました。
その接骨院は最後まできちんとケアすると話してくれて「治してくれるんだ」と安心できました。
けれど痛みがなくなってからも「次の予約はいつにしますか?」と聞かれ「最後まできちんとケアっていつまでのことなんだろう?」と思いつつも予約を続け、自分で通院をやめると言えるようになるまで4ヶ月かかりました。
ちょうどその頃、夫との関係がぎくしゃくしていました。
夫が海外での単身赴任から戻って約半年後、仕事の激務からか家の中で不機嫌な態度をとるようになりました。
それまではどんな私でも受け入れてくれる優しい夫だったのに、夫の急な変化にどう対処したら良いのか戸惑いました。
ただの不機嫌なのか、更年期なのか、鬱なのかも聞けず、日々夫の態度に脅え、苛立ち、嫌悪感を抱いて過ごしていました。当然会話もなくなりました。
2015年夏、近所に新しい接骨院の求人があり、受付と電気治療の器具をつける仕事につきました。
目の回るような忙しさで、治療を受けにくる人がこんなにもたくさんいることに驚きました。
患者さんの荷物をカゴに入れてベッドへ運び、中腰になって器具をつけると、すぐに腰が痛くなりました。
治療を受けたいのは私の方なのに、と思いながら働いていました。
接骨院での仕事が終わると、今度は治療のために別の接骨院に通うというおかしなことをしていました。
2017年冬、知人から事務職の仕事のお誘いを受けました。
中腰になったり、動き回ったりする接骨院での仕事をやめれば腰痛は治るはずだと思い、転職することにしました。
接骨院の仕事を辞めて事務職に就くまで3ヶ月ありましたが、その間も痛みはおさまらず続いていました。
事務職の勤務初日、椅子に座るとお尻の痛みが気になりました。
椅子の上に正座をしたり、腰痛に優しいクッションを敷いたりと工夫をしつつ、我慢をして仕事をつづけました。
やりたいと思っていた仕事だったのですが、人数の少ない職場で人間関係に気をつかったり、期待に応えなくてはというプレッシャーがあったりで、思った以上に疲れました。
1年後、職場に新人さんが入り、指導的立場になりました。
そして、新しい仕事を任されるようになり、仕事量が増えました。
オーバーワークだったのでしょうか、頻繁にぎっくり腰になり、回復にも時間がかり、このまま仕事を続けても職場に迷惑がかかると思って泣く泣く辞めました。
退職後は、最低限の家事のみをして、あとは横になる生活をしていました。
ちょうど50歳の時、大きな同窓会が企画されていたけれど参加できず悲しかったです。
(つづく)
続きは電子書籍でお読みください
一番うれしい変化は、接骨院通いをやめられたことです。
痛みのことを学ぶうちに、自分が接骨院に依存していること、接骨院通いをやめた方がいいことがわかりました。
頭ではわかったのですが、どうしてもやめることができませんでした。
通院をやめるとぎっくり腰になると思いこんでいたからです。
実際に過去に2度、通院をやめてしばらくしてからぎっくり腰になりました。
私にとってぎっくり腰はものすごい恐怖なのです。
過去の経験が強くインプットされていて、接骨院通いは恐ろしくてやめることができませんでした。
今でも時々強い痛みに襲われることもありますが、コミュニティで学んだことを活かして乗り越えることができています。
接骨院に通っている頃は、お正月やゴールデンウィークなどの長い休暇に痛みがきたらどうしよう? 不安で仕方がなかったのですが今ではその不安はありません。
今は自分でなんとかできる、困ったらかよこさんをはじめ、コミュニティの仲間に相談すればいいのだと思っています。
ありがとうございます。心から感謝しています。
「治してもらう」から「自分でなんとかできる」へ。
この考え方の変化は、「腰痛以外の他の部分でも今後の人生に役立つ」と、『人生を変える幸せの腰痛学校』の中で熊澤さんが言っていましたね。
その後、リリコさんは以前からやりたかった子どもにかかわるお仕事を少しづつはじめておられます。
子どもを抱っこしたまま階段を上るなど、今までならとても考えられないようなことができるようになったそうです。
リリコさんのこの物語が、治療院依存に陥ってしまっているどなたかのお役に立ちますように。
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