人見知りしなくなった娘を見て
今日は食料買い出しデー。自転車の前に娘を乗せて、業務用スーパーへ行った。
横断歩道で信号を待っていると、視界の中にニコニコしながら手を振っているおばあちゃんが入ってきた。思わず「え?」という表情を向けると、「お嬢ちゃん(娘)が手を振っているから」と。娘の方を見るとたしかに手を振っていた。そのおばあちゃんが通り過ぎると、次はその後ろにいたおじいちゃんに向かって手を振り出し、おじいちゃんも手を振り返してくれた。
このやりとり、少し前なら考えられないことだ。
娘は結構激しめの人見知りだった。夫と私以外の人に抱っこされることはもちろん、「こんにちは」と顔を近づけられるだけでも火がついたように泣くような子だった。
以前公園へ遊びに行ったとき、娘と正反対の子がいて。初対面にもかかわらず、私に向かってまさに天真爛漫な笑顔で近づいてくる。一方娘は、その子のパパが話しかけても笑顔一つ見せない。その様子を見て私は、「なんだかなぁ〜」と少しモヤモヤしたり。
そんな娘が、自分から、笑顔で、見ず知らずの人に、手を振っている!すげぇー!と思いながらスーパーへ行ったのだけど、スーパーに着いてからもその現象は止まらず!今日はいつにも増して周囲の人に愛嬌を振りまいていた。
タイムマシーンがあるなら、「なんだかなぁ、大丈夫かなぁ」って心細く思っていた自分に伝えたい。「そんな心配しなくていいよ」って。
◇
って、書こうと思っていたんだけど。
そもそも人見知りって悪いことだろうか?
私自身、社交的か人見知りかって言ったら間違いなく後者だけど、それでも仕事もできているし、親友と呼べる人も少なからずいるし、結婚までできちゃってこんなにかわいい子どもまで授かって幸せな生活を送っている。
仮に娘が人見知りに逆戻りしてそのまま大きくなったとする。対人関係や社会生活の中で「人見知りな性格を直したい」と思うかもしれない。だけどそれは彼女自身が自分で気づいて直すものであって、もはや私(親)が出る幕ではないわけで。
逆に人見知りな性格を直したいと思わなくたって、今はオンラインで分かり合える人と出会えるチャンスがあるし、人と会わなくて済む仕事もいくらだってある。娘が大きくなる頃には、それこそ今では考えられないような「ニューノーマル」な生活があって、生き方の選択肢が今以上にあるかもしれない。だから、娘が人見知りでどうしようなんて悩むこと自体がナンセンスだったんじゃないかと思って。
だいぶ話が飛躍してしまったけれど。
人見知りだろうが社交的だろうがなんだろうが、ありのままの彼女に愛情を持って向き合いたい。さっき、指をちゅぱちゅぱしながら爆睡している娘の寝顔を見てそう思った。
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