新学期、晴れ。
新学期、晴れ。
登園時、例の如く大好きな長靴に手を伸ばしたかと思いきや、「これ、あめのときにはくやつぅ?」と言う娘。やっと気づいたか。
「はれのひはこっち!」
そう言って、スニーカーを履く姿が成長して見えた。さよならソフィア、また雨の日に。
さよなら、といえば。
昨日、娘は「別れ」を経験した。昨年度お世話になった担任の先生との。降園しようとする私たちをガラス越しに見つけ、わざわざお別れ会を抜け出して挨拶に来てくれたのだ。
ああ寂しい。この脆弱な涙腺がまた!
いつも笑顔で接してくれた先生。この一年間、結局マスクの下を見ることはなかった。素顔を見ないまま「はじめまして」をして、「さよなら」をした。これがニューなノーマルか。
……嫌だな。
とはいえ感謝の気持ちは変わらない。
「今日で先生最後だって」その意味を知らない娘の分も感謝の想いを伝えた。本当にお世話になりました。どうかお身体にお気をつけて。
話は戻り、今日。
いつもと違うクラスへ向かっているとわかるやいなや、娘は激しく泣きだした。顔を真っ赤にさせて涙を流す我が子を置いていくのにはやはりまだ慣れない。夕方、「あの後大丈夫だったろうか」と心配しながら園に向かったが、そこで見つけた娘の表情は朝とは真逆のものだった。順応力。とりこし苦労。
今日一日がんばったね、ありがとう。帰り道は、ママがんばってたくさん抱っこしようかな。はい、じゃ、靴履いてね、帰ろうね。
そして娘はぼそっと言った。
「ながぐつはきたぁい」
……え?
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