【信長の野望DS2で語る戦国】~今川氏真の逆襲~
今どきやる人は皆無と思われる信長の野望DS2を始めてみた。
シナリオは1561年9月開始の『飛躍の時』、大名は今川氏真を選択。
時は今川家にとって悪夢の桶狭間の戦いから一年余りが経過した頃。
父・今川義元亡き後、三河は松平が独立し、三河の国衆たちの離反が相次ぎ、氏真は周囲の重圧と偉大なる先代の後継者としての気負いに自ら苦悩していた頃に当たる。
斜陽の今川家をいかに巻き返すのかというシナリオだろうと思いきや、領国の駿河、遠江の国力、兵数は結構充実しているゲーム設定であった。
まあ腐っても名門!直ぐには転ばないという所なんでしょうか。
ただ考えてみれば、桶狭間では、義元の本陣が奇襲に会い大将の首が取られただけで、損害は本陣の供回りの兵だけです。織田勢は敗走する今川軍を追撃、戦果の拡大をしませんでした。駿河、遠江は敗戦の影響は少なかったのでしょう。
外交では武田、北条との三国同盟が活きており、今川領国の背後から攻められる心配が無い、非常に恵まれた状況にあります。まだまだ行けるぞ!今川家。
一方の三河は兵数が少なく、今川家の3分の1程度であり、三河への軍事行動はすぐにでも可能のようです。
早速駿河の兵を遠江に移動させ、三河の国力が整なわないうちに早々と裏切り者の松平(徳川)を潰すことが基本方針となりそうです。
しかし、ゲームとは違い、実際の氏真は独立した松平をすぐに攻めませんでした。
裏切ったら制裁する、これは国衆を束ねる上で大将の最も大事なことです。ここをルーズにすることは忠誠を誓っている他の国衆に示しが着かないし、新たな裏切りを生む。
氏真がヘタレだったから、北条への加勢で余力がなかったからと諸説、理由が言われていますが、理由は油断だと思う。まだ弱小の松平はいつでも倒そうと思えば倒せるという油断。父をまさかの奇襲で失ったという敗因の精査がなされていなかったともいえます。
また、長年織田と犬猿の仲であった松平が織田とまさか同盟するとは予想外だったと思われ、結果、織田の力を背景に、西三河の国衆の切り崩しも予想を遙かに上回るスピードで進んでいったのでしょう。
ゲームにおいては、半年以内に松平を滅ぼすことは不可能ではありません。
ただ、懸念はある。それは今川家中には武に長けた武将がいないということ。実際もそうだったのではと思います。戦で三河兵を前線に立たせ、今川家は実戦経験は少なかったのではないでしょうか。
ゲームでは、トップの氏真の戦闘値は論外、大河ドラマで上ノ郷城の戦いで服部党をクールにバシバシ射殺していた鵜殿長照も数値的には微妙な感じで、他の武将も戦闘4~50台と平凡とゲーム設定にも表れているような。
これで強者揃いの三河衆に勝てるのか?
そんな中、戦場で最も頼りになりそうなのが岡部元信(戦闘75、足軽B)です。
大河ドラマで登場しましたが、瀬名姫ママを切るに切れない情のある武将でした。
実際、桶狭間で活躍し、主君義元の首級を織田方から堂々と取り戻し駿府に持ち帰り、家中で一目置かれた武将だったようです。
ドラマでは、人質交換の交渉に赴いた石川数正が、人質処刑の命を下す非情な氏真に「今も今川に忠義を尽くすご家来衆がどう思うか。この岡部様とて!」と進言、岡部の義の厚さを引き合いに出して、しっかりと交渉に利用していました。
岡部元信は、今後のドラマでも遠江攻略で家康に立ち塞がるライバルとして登場するでしょう、多分。
さて、ゲームでは、遠江の岡部と朝比奈泰朝に今川全ての兵を振り分け、三河へ侵攻させます。
不忠、裏切り者の三河の者どもを残らず討ち取るのじゃ!と威勢の良い氏真は戦闘9なので、駿府でお留守番、動かざること山の如しでありますが…。
結果はどうなることやら?
因みに瀬名姫パパの関口氏広(氏純)は存命、家中に何事もなかったかのごとくスタンバっております。
内政で使ってやるとしようかなと思います。