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「ストーカーレポート」第2話アキバメイドの悲劇㉑を更新しました。
小説サイト「NOVEL DAYS」にて、「ストーカーレポート」第2話アキバメイドの悲劇㉑を更新しました。
よろしければ続きは、小説サイトでご覧ください。
私は由比の元妻の邸宅にいってみた。勇人が死んでしまった以上、由比の年金が勇人の口座に入金されていようがいまいが、たいした問題ではなかったが、最後まできちんと見届けたかったのだ。
大きな門の前に立ち、ドアフォンで自分の名前を告げた。
「奥様ですか?」
メイドが迷惑そうな声でいった。
前にきたときもそんな対応だったことを思い出した。私は、メイドに迷惑をかけた覚えはないし、そんな態度を取られるいわれもない。
「少々、お待ちください」
数秒後、メイドから冷めた声で、
「お会いになるそうです」
という返事がきた。
前回と同様に三十畳はあろうかというリビングに案内され、テーブルにつくと、メイドがすぐに、紅茶とお皿に載せたクッキーを運んできた。
メイドは冷淡な視線でちらりと私を見ると、すぐに立ち去った。
「残念な報告をしにきました。由比さんの息子の峰岸勇人さんが、不幸な事故で亡くなりました」
「聞きました」
由比の元妻はうなずいた。失意の表情だった。「駅のホームから転落して、電車に轢かれたそうですね」
「知っていたのですか?」
私は驚いた。テレビのニュースや新聞、ネットでは流れなかった情報だ。
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