一行で、伊坂幸太郎
伊坂幸太郎さんの小説のファンである。
ただ最近は、ファン失格かなと思うこともある。かつては発売と同時に買っていた伊坂さんの新作だが、発売のペースが早くなるにつれて、追いつけなくなっていったのだ。
以前は、エッセイを含め、コンプしていたと思っていたが、いまでは、ぜんぜんである。それでも本屋で新刊を見つけると、「ああ、新しいのが出ている」と思い、読みたい気持が起こる。
ここでは、初期作品の感想を、推すつもりで、一行で言い表す、という方法で、書いてみたい。
「アヒルと鴨のコインロッカー」(創元推理文庫)。
ボブ・ディランの声を、こんなふうに効果的に使った小説をいままで読んだことがない。
「死神の精度」(文春文庫)。
精度ということばを、こんなにかっこよく使った例を私は知らない。
「重力ピエロ」(新潮文庫)。
「春が二階から落ちてきた。」こんなにかっこいい書き出しの小説を私は読んだことがない。
「ラッシュライフ」(新潮文庫)。
「ラッシュライフー豊潤な人生。」というラストの一行に、伊坂さんの希望の声を聴く。
「オーデュボンの祈り」(新潮社)。
予言するかかしが登場する最強の小説。伊坂幸太郎のデビュー作。
「マリアビートル」(角川書店)。
陽気な殺し屋が地球を回す!
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