渋谷○○書店、めがね書林の棚について
渋谷ヒカリエ8F、渋谷○○書店にめがね書林が一棚借りてから、一年がたつ。めがね書林を運営しているのは妻くんだし、経営的なことも任せているのだが、それでも店番のときには手伝いに行くし、その立場で感じることもある。
めがね書林は、私の本を売る本屋である。言ってしまえば、それだけの目的で作られた本屋だ。ちょっと前までは、私の小説を、封書に入れて直接読者に届ける郵便小説や、私の小説の手作り本も売っていたが、その短編を本に収録してしまったこともあり、いまはサイトから消している。
めがね書林のサイトでは、ほぼ私の本しか売っていない(一冊、例外があって、それは亡くなった父親の歌集)。注文が入れば、妻くんが言ってきて、私がサインを書く。たいてい翌日にはクリックポストで妻くんが投函している。
渋谷○○書店は、私の本だけでは棚が埋まらないので、当初、便宜的に古本を置くことにした。選書方針としては、
*いい本で、さまざまな理由があり、2冊買ってしまった本
*いい本で、渋谷○○書店に似合いそうな(つまり売れそうな)本
2番目の基準は曖昧だし、渋谷に似合いそうと思って選んでも、ずっと売れ残っている本が多数ある。私の予想はまったく当てにならない。
今後は、単純に、
*私がいいと思った本
を選書していこうと思っている。
○○書店について、その他の感想である。
①私は、オープンからクローズまで、数回、○○書店にいて、めがね書林の店番のつきそいをした。来客人数はけっこう多い。
②お店からの退去数は、それなりにあるような気がする。理由は想像するしかないが、「思ったより本が売れなかった」「売る本がなくなった(自分の書棚の在庫がなくなった)」「本業が忙しくなった」
実際にめがね書林といっしょに入居した人も先月、退去した。
新規の入居者はどんどんやってくる。
ちなみに、自分が名訳だと思う本を揃えた名訳書店さん(だったと思う)、単行本をきれいな紙で包んで一律500円で売っていた書店さん(店名を忘れました)などは好きだったが、いつの間にか退去してしまった。残念だ。
③妻くんに聞いたところ、めがね書林の売り上げは、棚利用料(4,950円/月(税込))とトントン、といったところ。儲かるというわけではない(あくまでめがね書林の場合は、ということです)