目の前にある道
土埃舞う、乾き、曲がりうねる

ぽつりぽつりと道に沿い建つ家々
扉や窓は「お前など知らない」と閉じたまま

道を歩く

時には
緑の丘を
透き通るせせらぎにかかる橋を

寂しい峠を
鬱蒼と茂る背筋凍る木立を

広い野を目指し
果たして辿り着くのか

道が見える

時には
地の底へ誘う荒削りな石段を

天にも昇るような先の見えない高さの梯子を

道は、進む方に現れる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?