種子

肉体の死は己の死だと、
人は容易く受け入れる。

皮に入った魂よ、
箱が無ければ失せるモノよ。

その身 如何に汚されようと、
その実 如何に堕とされようと。
種と言うべき心が在れば、
空高く跳べさえするだろう。

実りの末が腐るのみとして、
種子は永遠に語られよう。
嘆きも喜びも得たその先が、
お前の種にも実ることを。

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