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【ノートの端っこ、テスト用紙の裏】

「あたしは見事にダイブして、
パラシュートが開かなかった」

数年前に実家に帰ったときに何気なく開いたノートの端に、こんな落書きを見つけた。中2の国語のノート。
落書き─。そんなつもりは無かった。いつも、大事だから、消えたら困るから書き残してた。
何の為に─。それは解らないから、結局落書きと呼ぶしかないそれを、毎日書き残していた。

         ∇∇∇

「テスト用紙ひっくり返したら詩が書いてあったりして。たまにドキッとするんだよなぁ。」
ある日、担任教師が困ったように笑った。
その笑顔を、私はノーと受け取らなかった。
それが、以前私の文章力を褒めてくれた教師だったから。

中学生くらいから、心に過ぎった言葉をサラサラと書き留めるようになった。
授業中でも、テスト中でも。
ノートの端や、テスト用紙の裏に。
浮かんだ想いが空気中にスウと消えていくのが怖かったのかもしれない。
だから浮かべば、すぐに書いた。

         ∇∇∇

笑顔で見事にダイブして、墜落するしかなかった少女の姿を書き留めた14歳は、一体何を見たのだろうか。

どこかのアーティストの受け売りか、
人生を悲観していただけだったのか、
ただ浮かんだ情景を残しただけなのか、
それはもう、解らないけど。

#ノートの端っこ 、着眼点がとてもおもしろいなと思って、マガジン楽しみにしてます。学生時代、授業中の教室を思い出して、投稿してみました。
やっぱり皆やりますよね。楽しい機会をありがとうございました。

ぇえ…! 最後まで読んでくれたんですか! あれまぁ! ありがとうございます!