【振り返る道は未来への道】(初サポートへの感謝note)
ずっと素通りしてきたドアを開けてみた。
その向こうには別世界が広がっていた。
街が広がっていた。
人が住んでた。
ずっと知らなかった。
知らずに終わるところだった。
出遅れて押した1枚のドア。
その数センチの厚みに悔しくなる。
それがnoteだった。
∇∇∇
誰にも言わずに書き始めた。
夫にも、家族にも内緒で。
自宅の机の引き出しにしまう、鍵つき日記帳のように。
ひっそりと書き始めた。
吐露─。私のnoteは、まさにその名詞がぴったりだった。
ハチャメチャなバックパッカー時代を書こうか、ハチャメチャな国際スピード結婚を書こうか、面白いnoteを書こうと胸は膨らんだのに、
結局、暗く奇妙な子供時代から書き始めた。
その後も暗い投稿ばかり続き、振り返るとなんとも暗い半生だったのだと気づいた。
noteを書けば書くほど、私は人生が腑に落ちていくのを感じる。
私は、言葉を吐き出しながら整理するタイプなのだと知った。
この街は、それが許される場所だと思った。
∇∇∇
知り合いもいない、右も左も分からないこの街で、誰に届いてるかも分からない言葉を吐き出し続けて、今日。
初めてサポートとオススメの通知が届いた。
16歳で出会った詩について書いたnoteだった。
人種差別をテーマにしたその詩は、未熟な私の中に突き刺さり、固いしこりとなった。
ずっと触れないようにしてきたそれに、恐る恐る掌を当ててみたのが、このnoteだった。
作者不明の詩にしっかり向き合うと、黒人少年が浮かび上がり、彼の声が聞こえた気がした。
サポートの通知をもらうことはまず無いだろうと踏んで、リアクションも登録してなかった私。
私の書いたnoteを“ギフト”と表現してくれた。
初めて私は、未来に少し近づいた気がした。
私はこの日をずっと忘れないと思う。
私は、これからも振り返る。
来た道を振り返る。
振り返り続けるこの道は、ちゃんと未来につながっていると分かったから。
ありがとうございました。