アートとエンタメの違いについて考える「人類をアップデートせよ!」の感想
NewPicksの番組「Weekly Ochiai 人類をアップデートせよ!」の会話ログと感想について、まとめたいと思います。
今週の落合陽一さんと激論する相手は、社会学者の宮台真司さんです。
宮台真司さんは、発言がネガティブなのとモテエピソードがウザく(非モテの僻みかも)、前から好きじゃないのですが、WeeklyOchiaiでも宮台節が炸裂していました(モテエピソードは若干冷え目な印象)。
正直嫌いだけど、宮台真司さんの発言は挑発的で心に残り、いつも虜になりますね。
ヤバイ、最高の褒め言葉になってしまった(笑)
宮台真司さんは、いいね!(Like)ボタン否定派ですが、僕は全くそんなことはないので、良かったらスキをして頂けると励みになります♪
▼宮台真司さんの発言まとめ(一部落合さん)
(宮台真司さん)
いいね!ボタンは人を屑にする。
なぜか?
アートとエンタメは違う。
エンタメは楽しませて回復させるクリエイションのもの。
アートはロマン派の定義だと”人の心にキズをつけること”。
アートは、不快であるのが当たり前。
ある種の不快さ、未規定さ、不可解さ、そういったものに直面させて何かを持って帰ってもらったり、感じてもらうのがアート。
エンタメは、いいねボタンが集まる。
アートは、いいね!ボタンが押されないのが当たり前。
それを目指すのがアート。
(落合陽一さん)
みんながいいね!を押すものは、マーケティングの結果になる。
それは、AIにやらせればいい。
(宮台真司さん)
本当にいいものは、いいねされない。
意識高い系がなぜ屑なのか?
みんながいいねボタンを押すものを、いいものだと思っている。
その時点で、人間の屑。
自分に価値観がないということ。
KYな人、自閉症スペクトラムや何かにハマると周りが見えなくなる人は、人口の10%かそれ以上いる。
こういう人は、ディスオーダー=障害ではなく必要なトライブである。
人々がいいねボタンを押されないような人が、人類を生存させた。
狩猟採集時代なら、みんなが危険で行くなという所にどんどん行く変わり者がいないと、人類は生き残れなかった。
会社の戦略も同じ、みんながいいね!ボタンを押すからやらないというのが上手な戦略。
みんながいいねボタンを押さないものを、押すように教育していくのが重要。
~iPhone誕生の逸話~
Appleは、誰もが要求していないものを作った。
スタッフは、「あれがない、これがない」とスペックを要求したが、
ジョブスが「なぜだ?」と聞くと、スタッフは「他社は全てやってます。」と答えた。
ジョブスの戦略は「だったら全てやめよう」
(落合陽一さん)
この番組でも度々話題にするけど、ケインズのアニマルスピリットだね。
不合理な決定や、合理的では考えつかないイノベーション。
誰かに言われなくても、合理的ではなくても、始める人が重要。
~性愛や自意識過剰と優先順位が狂っているの話~
(宮台真司さん)
どうして性愛が劣化したのかというと、女から見てデートがつまらなくなったから。
男が、デートで自分がちゃんと出来ているかの点数ばかり気にしている。
女は洒落た店や言葉を期待しているわけではなく、自分が感じたことをリアルタイムで一緒に感じてくれるのを期待している。
(落合陽一さん)
デートって、マニュアル主義で、PDCAを回すものなの?
デートは偶発性を愉しみ、有意義な時間を過ごすこと。
偶然的な出来事を、どう料理するのか。
スケジュール通りに、PDCAを回すものではない。
▼「人類をアップデートせよ!」のグラレコ
▼感想と提案
宮台真司さんが、いつも過激で挑発的な言葉を発するのは、
アート的な思想で”人の心にキズをつけたいから”なんだなと初めて理解しました(笑)
いいね!(Like)ボタンを否定しているけど、否定だけではなく、何か提案してほしかったとも思うので、変わりに僕が提案します。
アート的思想は同意なので、価値があるのは、ポジティブ・ネガティブ含めて「感情が動く」ということだと思います。
なので、「エモーション(感情が動いた)」ボタンを提案します。
略して、エモるボタン。
Facebookではいいね!(Like)ボタンだけではなく、感情を表現するボタンが大分前に追加していたけど、コミュニケーション設計的には、正しいのかもしれないですね。
Facebookに先を越されたか(笑)。
Noteのスキで回るコミュニティは大好きですし、この大好きで健全なコミュニティが続いて欲しいと思っているので、僕は誰かにスキを押して貰った分、スキになれるNoteを探してスキを押すように心がけていますね。
話を戻すと、
「世界のエリートはなぜ"美意識"を鍛えるのか?」の著者の言葉に、
「正解のコモディティ化=レッドオーシャン化」がありますが、
確かに今、ノウハウは溢れているし、賢い人がロジカルに正解の戦略を考えると、みんな同じ結論になり”レッドオーシャン化”するため、
レッドオーシャン化すると、それはもう正解ではないかもしれないですよね。
落合陽一さんの言う、ケインズのアニマルスピリット「不合理な決定や、合理的では考えつかないイノベーション」が、次の時代を作るということでしょうか。
私は、スマホゲームの企画職ですが、KPI至上主義やロジカルシンキング至上主義があまり好きになれない理由はこれなのかも。
ロジカルに考えることはもちろん重要ですけど、ロジカルに考える視点と、誰にも理解されないかもしれないけど、自分の感性を信じる勇気や人生を捧げる熱狂的な情熱は必要なんでしょう。
(まあ何でもバランスが大事といえば、それまでですけど)
ただ、1つのゲーム開発(物作り)に”自分の感性を信じるアーティスト”は、1人しか必要ないと思っていますし、現在仕事で担当しているプロジェクトでは、私にアーティストを求められていないため、他社の事例やメリット・デメリットを比較して話す、ビジネス視点で企画するように心がけていますね。
ゲーム開発や物作りでは、多数決やみんなの意見を聞くと他にはなく歪で尖っていて面白かった企画が、丸くなってつまらなくるし、色んな思想が交じると、魅力を失うことが多いです。
1人の思想で1人のアーティストの感性を信じることが、重要だと思います。
個人制作ゲームでは、自分がアーティストとして物作りしていますが、
誰か僕に10億円投資してくれれば、仕事でもアーティストとしてゲームが作れるなと思う、今日この頃でした。
10億円の投資に見合う男になれるよう、もっと成長して信頼を集められるように、精進したいと思います(*^^*)
▼Weekly Ochiai「お金をアップデートせよ!」について書いたNote