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心の光明
今日の言葉
菜根譚より引用
前段66)心に光明があれば
心の本体が一点の曇りもなく光り輝いているようであれば、たとえ暗室の中にいても、青天白日のもとにおるようなものである。これに反して、心が光明を失って墨っておれば、白昼のもとでも、悪魔が現われて、心はそのとりこになってしまう。
心の光明
光が輝くのは、それまで暗闇に覆われていたからこそ。
闇があってこそ、光の輝きが際立つのです。
心の輝きも同じこと。
人間の心には闇があるからこそ、輝く部分が生まれるのです。
この真理を理解せず、心の闇を消そうとしたり、無理に輝かせようとしたりすれば、かえって心の本質的な輝きを見失ってしまいます。
現代社会では、夜の街は明るく輝き、私たちは発光するスマートフォンを手放せない生活を送っています。
昔の人々と比べれば、私たちははるかに明るい社会に生きています。
しかし、その一方で、心は本来の輝きを忘れ、闇に包まれているのではないでしょうか。
それは、外側の光ばかりを追い求めて、心の中からの光明を見失っているからなのです。
菜根譚前段「心に光明があれば」を読んで、そう感じました。
オススメの本
※ブログで紹介した久須本文雄著の『菜根譚』は絶版のため、岩波文庫の菜根譚のリンクとなります。