一般チケットでも満喫できる!東京ゲームショウ(TGS)を楽しくサバイブする方法
東京ゲームショウ(TGS)…。
数百社もの企業が出展し25万人にも迫る来場者を集める本イベントは、我々ゲーマーにとって思う存分ビデオゲームの世界を楽しめる夢の世界であると同時に、血で血を洗う仁義なき戦場でもあります。
有名タイトルの試遊整理券は一瞬でなくなり、ステージイベントでは大勢の人にもみくちゃにされます(優先入場できるサポーターズクラブチケットであれば、目当ての試遊整理券をゲットできる可能性が上がりますが、チケット自体が入手困難です)。
僕は昨年(2023年)にTGSに初めて参加しました。もちろん、一般チケットでした。最初こそ、行く前にあれこれ思い描いていたプランと、「有名タイトルはほぼ試遊できない」という容赦ない現実とのギャップに打ちのめされました。
しかし、会場で過ごすうちに、有名タイトルの試遊はTGSの一側面でしかなく、一般チケットには一般チケットなりの楽しみ方があるのだということが分かってきました。
この記事では、去年のそんな経験を踏まえて、TGSを楽しくサバイブする方法をご紹介します。
100台規模の試遊台を用意しているタイトルなら試遊できるかも。だけど…
一般チケットで入場した場合であっても、100台規模の試遊台を用意しているようなAAAタイトル(今年の場合だと『モンスターハンター(モンハン)ワイルズ』)であれば、整理券をゲットできる可能性があります。
昨年(TGS 2023)の時は、『FINAL FANTASY VII REBIRTH(FF7R)』が100台の試遊台を用意していました。僕は、朝の早い時間になんとか整理券配布の列に並ぶことでき、午後(たしか14時くらい)の試遊を行うことができました。
その体験は有意義でしたが、一方でこうも思いました。「たった数分間遊ぶためにここまで苦労をする必要はあるのか?」と。
「発売前にいち早く遊べる」という体験には確かに価値はあると思うのですが、FF7Rにしろモンハンワイルズにしろ、TGSから少し経てば発売されて、そうすれば家で好きなだけ遊べます。
また、有名タイトルには多くの人が試遊を求めて集まりますが、そのようなタイトルであれば、YouTubeやゲームメディアの記事で豊富に情報を得られますし、面白いゲームであることはもう分かりきっています。
そう思うと、有名タイトルの試遊の権利を得るために労力を消耗するのは、その価値に見合わないことかもしれません。
それでは、TGSでは何を重視して時間を使うべきでしょうか?
「その場所でしか体験できないこと」を重視しよう
それは、「TGSの会場というその場所でしか体験できないこと」を重視する、ということです。(当たり前のことかもしれないですが)
僕個人の場合は、それは、「学生さんが制作したゲームをプレイできたこと」と「自分が今まで知らなかったインディータイトルに出会うことができたこと」の2つでした。
TGSの会場では、商業流通するゲーム以外にも、専門学校や高校生といったアマチュアの学生さんが制作したゲームを試遊できるコーナーが設けられていました。
正直にいうと、荒削りな(荒削りすぎる)作品がほとんどでしたが、アイディアが光ったものもありましたし、なにより、きちんと作品を仕上げ、不特定多数が遊べる品質に仕上げたことは、本当にすごいと感じました。(この辺りのことは昨年の記事に詳しく書いています)
このように、僕の中に新しい知見が得られたことは、得難い貴重な経験でした。
また、今まで僕が知らなかったさまざまなインディタイトルに触れることができたことも有意義でした。特に、『Nivalis』というタイトルと出会い、試遊ができたことは、TGS2023の大きな収穫でした。
本作は、サイバーパンク都市「ニヴァリス」を舞台に、その「都市の中で生活する」というコンセプトの作品です。戦闘はなく、同じようにサイバーパンク都市を舞台にしていても『サイバーパンク2077』のようなFPS RPGとは異なります。
せっかく魅力的な都市を構築しているのに、やっていることは他のゲームと同じようなドンパチである『サイバーパンク2077』に少なからず不満を持っていた僕にとって、本作はまさに理想のゲームだと思えました。
残念ながら、発売時期は当初の予定(2024年中)から延期されてしまったのですが、本作と世界観を同じくする『Cloudpunk』を遊びつつ、発売を楽しみに待っているところです。
他にも、発表時には一部巨大女フェチ界隈をざわつかせた『SAEKO: Giantess Dating Sim』などを擁する「HYPER REAL」レーベルのブースでは、幾つもの尖ったタイトルに触れることができて、楽しい時間を過ごしました。
このように、TGSに行かなければ一生触れることがなかったであろう作品たちに出会えたこと、それが僕にとって一番の収穫だったと感じたのです。
おわりに
今回は、TGS 2024開催目前ということで、僕が昨年のTGS2023に参加した感じたことをまとめました。
一般公開日の一般チケットの場合、有名タイトルの試遊や限定配布のノベルティは諦めなければいけないかもしれません。それでも、「その場でしか経験できないこと」にフォーカスすることによって、楽しくTGSをサバイブできる、という内容を書きました。
これをお読みの方で、TGS 2024に参加予定の方が、当日の会場で楽しく過ごす助けになれば、とても嬉しいです。
(了)
2024.9.13
Itaru Otomaru