
2024年のマイベストゲーム Top5
2024年が終わろうとしています…。
今年の年初に僕は、「2024年は新作を追い求めるのではなく、可能な限り旧作の積みゲーを崩す」という方針を立てました。そしてその方針通り、『Red Dead Redemption II』や『Metal Gear Solid V: The Phantom Pain』など、いままで手を出せていなかった過去作品を重点的にプレイしました。
そのおかげである程度は積みゲーを崩すことができましたが、それでも、プレイできなかったソフトは大量に残りました。
もうすぐ2024年が終わる…。
— Itaru Otomaru, Ph.D (@itaruotton) December 16, 2024
僕は今年を「積みゲーを崩す年」にしてたのだけど、それでも、手付かずの作品がたくさん残ってしまった(写真はごく一部)
来年も期待の新作が盛りだくさんだし、もう、プレイできるチャンスはないかもしれないなあ。 pic.twitter.com/1kjFBaeWXR
本記事は、そんな僕が2024年にプレイしたゲームたちの中から選んだTop5の作品を紹介するものです。毎年恒例ですが、お約束を示しておきます。
<年末ベストゲーム企画のお約束>
1. 僕が「今年遊んだ」ゲームなので、今年発売でないものも含みます。
2. ベスト5を選んでいますが、5本の中に順位はありません。
3.「遊んだ」とはある程度(おおむね1時間以上)プレイしたこと、「クリアした」とは何らかのエンディングに到達したことを指します。
Red Dead Redemption II 〜あまりに巨大な「ビデオゲーム史の金字塔」〜

結局、僕にとっての2024年は「Red Dead Redemption II(RDR2)の年」だったと言えるでしょう。2月に本格的にプレイを開始して11月に100%クリアするまで、他作品と同時並行しつつも1年間の大部分を本作と共に過ごしました。
本作には、1本のビデオゲームとして捉えるにしてはあまりにも過剰な物量と圧倒的なクオリティが詰め込まれていて、本作のような作品が生み出されたこと自体、一つの奇跡だと感じました。(しかも、セール時には2000円ちょっとくらいの値段で市場流通しているだなんて!)
以前の記事にも書いたのですが、本作の世界や登場する人々がまるで実在するかのようなリアリティを持って描かれていることに感動しました。本作における主人公の動きは軽快とは言いがたく、その操作は鈍重で重たいのですが、それすらポジティブに感じられました。
一方で、本作を強力に推進してきたメインストーリーがエンディングを迎えてしまうと、本作の世界があまりに写実的に表現されていることが裏目に出て、「エンディング後の虚無感」が強調されてしまうとも感じました。
また、純粋に「ビデオゲーム」として評価した場合、上で書いた「操作の鈍重さ」以外にも難があると感じました。
例えば、本作には指定されたお題を順番にクリアしてゆく「チャレンジ」というシステムがあるのですが、あるお題がアクティブになる前に、すでに条件を達成していたとしても、そのことは一切考慮されず、最初からやり直しになってしまいます。また、チャレンジの中には罪もない人々に犯罪を仕掛けるものも多くあり「誇り高き無法者」という本作のロールプレイを阻害していました。
このように、本作には「圧倒的な写実性とリアリティ、そしてビデオゲームとしては不満が残るところ」の両方が含まれていました。それは、ビデオゲームの歴史に打ち立てられた「あまりに巨大な金字塔」なのだと感じました。
Spirit City: Lofi Sessions 〜それは多忙な毎日の救世主だった〜

本作は、仕事などで多忙な僕の毎日の生活の中で、僕を「ビデオゲームの世界」から離れないようにしてくれた救世主でした。
本作は、今年に入ってから1ジャンルを形成するようになった「チル系作業支援ツール」の1本です。普通のいわゆるビデオゲームではなく、仕事や勉強などに集中できるように手助けしてくれるツールです。
本作については、作品自体が謳っている「作業効率が上がる」といった効用以外にも、生活に追われる多忙なゲーマーの心を安定させてくれる、「ある効用」があると感じ、そのことを記事に書きました。
それはつまり、忙しくてなかなかゲームを遊ぶ時間が取れない時でも、これらのアプリを起動しているだけで、なんとなく「ゲームとの繋がりを保っている」気分になれる、という効能でした。
もっと具体的にいうと、忙しくてなかなかゲーム時間が取れない場合でも、これらのツールを起動しているだけでプレイ時間が積み上がったり、Steam実績が解除されたりするので、「毎日コツコツゲームをしている気分が味わえる」というものでした。
本作のプレイ時間は合計約158時間で、もう一つの作業支援ツールである『Chill Pulse』とあわせると、200時間以上これらのツールを使っていました。(僕の2024年1年間のビデオゲームの合計プレイ時間は約962時間でしたから、かなりの割合を費やしたことになります。)
本作は完全に僕の生活の一部になりました。来年も本作を活用し続けると思いますし、他のデスクトップ常駐系の作品にも手を出してみたいと考えています。
Ghostwire: Tokyo 〜日本産だからこそ表現できた「等身大の東京」〜

実は僕は本作に一度挫折しています。一度目は、本作がXbox向けにリリースされ、リリースと同時にXbox Game Passに収録されたタイミングでした。
その時は、マップ上を埋め尽くすサブ探索要素のアイコンに圧倒されて「全てコンプリートしなきゃ」と思うあまり、徐々にメインストーリーを進められなくなってしまいました。
今年、ゲーミングノートPCを購入し、久しぶりにハイエンドPCゲームの世界に復帰したこともあり、「レイトレーシングを有効にした美しいグラフィックを見てみたい」という気持ちから、本作の二度目のプレイに挑戦しました。
今回は、サブストーリーは極力無視してメインストーリーを進めることに集中したおかげで、エンディングまでプレイすることができました。
本作をXbox Series Xでプレイしていた時も、本作のグラフィックは十分美しかったのですが、ゲーミングPCでレイトレーシングを有効化した際のクオリティは息を呑むほどで、美しくかつ恐ろしい、そんな東京の街並みが見事に表現されていました。
また、本作の1番の魅力は「等身大の東京が表現されていること」だと感じました。
渋谷のスクランブル交差点といった、「東京」といえば世界中全ての人が思い浮かべるロケーションは当然緻密に再現されているのですが、それ以外の、「外国に自慢できるわけではない、でも東京らしいロケーション」もきちんと表現されていることに感心しました。
たとえば薄汚れた団地が立ち並ぶ住宅街、例えばビルの谷間にひっそりと息づく飲み屋街、例えば、近代的なビル群と神社や地蔵といった古いものが同居しているさま…

それらがきちんと表現されているのは、本作がTango Gameworksという日本のスタジオによって開発されたことが大きいと感じました。
残念ながらTango Gameworksは解散してしまいましたが、本作の意思を受け継いだ作品が今後も生まれるといいなと思っています。
Cloudpunk 〜僕が欲しかった『Cyberpunk 2077』〜

いきなり他作品の話をして恐縮なのですが、僕にとって『Cyberpunk 2077』は、素晴らしい作品であることは認めつつも、「ちょっと僕が期待していたものとは違ったな…」と感じる、やや不満が残る作品でした。
つまり、『Cyberpunk 2077』では、せっかく舞台となるナイトシティを狂気的なまでに作り込んでいるのに、ビデオゲーム自体は凡庸なオープンワールドRPGに収まっており、「このゲームシステムの舞台が、狂気の如く作り込まれたナイトシティである必然性が特にない」と感じたのです。
その点で、本作『Cloudpunk』は、かけられている予算もはるかに小さいですし、荒削りなところもたくさんあるのですが、「サイバーパンク都市で生活できる」という点において「僕が遊びたかった『Cyberpunk 2077』だ」と感じたのでした。
本作の主人公はどんな荷物の配送も請け負う非合法サービス「Cloudpunk」のドライバーで、本作は、そんな彼女がサイバーパンク都市「ニヴァリス」で過ごす最初の一晩を描きます。
本作のゲームプレイは一貫して「依頼主から請け負う荷物の配送」であり、それ以外の、例えば戦闘要素は一切ありません。(なにせ主人公はジャンプすらできないのです)
そんな割り切ったシステムの本作ですが、「いま自分はサイバーパンク都市にいるのだ」という「実在感」は随一です。グラフィック自体は粗いボクセルグラフィックなのですが、ネオンの光とそれと対比的な闇の表現が巧みで、また、雰囲気満点のBGMも合わさって、まるで映画「ブレードランナー」の世界の中にいるような気分になります。それは他の作品にはない、本作の美点でした。
2025年には、本作と同じ「ニヴァリス」を舞台とした新作『Nivalis』のリリースが予定されています。さらに緻密で美しく表現されるようになったサイバーパンク都市での生活を、とても楽しみにしています。
ゼルダの伝説 知恵のかりもの 〜子供たちと歩んだかけがえのない旅路〜

僕には、子供たち(今年で6歳になった双子の娘)がいます。彼女たちなのですが、2人とも自分では全くと言っていいほどビデオゲームを遊びません。(唯一の例外として『スイカゲーム』だけは遊ぶのですが)
そんな我が家の子供たちですが、僕がゲームをプレイするのを横で見るのは好きなので、今まで、さまざまな作品を子供たちの前でプレイしてきました。
本作『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』は、そんな中でも初めて、オープニングからエンディングまでの全編を子供たちの前でプレイした作品となりました。
そして、ただ、目の前でプレイして見せるだけではなくて、謎解きの場面では、一緒になって解法を考えました。6歳の発想力は本当に柔軟で、子供たちの方が僕よりも早く正解に辿り着くこともしばしばでした。
本作の僕のプレイ経験はそのような感じでしたので、本作をプレイした時間は「子供たちと一緒に歩んだ、かけがえのない旅路だった」と感じました。
また、本作のビデオゲームとしての魅力もかなり高いレベルにあると感じました。ブレワイやティアキンで特徴的だった「物理エンジン・化学エンジンによって、自分の創意工夫がしっかりゲームに反映される面白さ」が本作でもしっかり表現されていました。
難点を挙げるとすると「Nintendo Switchのハードウェアスペックの限界を感じる」点でしょうか。フレームレートと安定性が乏しく、滑らかに動く場面とフレームレートが下がってガクガクする場面を不規則に行き来するケースが多々あり、プレイの没入感を削がれました。僕は決して高FPS信奉者ではないのですが、本作のように一貫性がないとかなり気になる、ということを自覚しました。
その意味で、Nintendo Switchの次世代機で発売されるであろう「次のゼルダ」への期待が否が応でも高まります。次はどんな冒険を見せてくれるのか、とても楽しみです。
おわりに
来年2025年も、期待の新作が目白押しです。発表されているだけでも『Death Stranding 2』『Assassin's Creed Shadows』『Ghost of Yotei』『Monster Hunter Wilds』、そして『Grand Theft Auto VI』など、AAA大作の新作がいくつも予定されています。
そして、2025年こそは(おそらく)Nintendo Switch次世代機が発売されるでしょうから、任天堂からもさまざまなタイトルが発売されることは想像に難くありません。
今年とは異なり、来年の僕は「積極的に新作をプレイする」という方針に転換するつもりです。厳密な意味では新作ではないですが、1月に発売される『Final Fantasy VII Rebirth』のPC版を予約済みです。
発売される全てのタイトルを乗りこなせるとは到底思えませんが、2025年も自分なりにゲーマー生活を楽しもうと思います!
(了)
2024.12.27
Itaru Otomaru
付録:2024年にプレイしたタイトル一覧(プレイ68本・クリア24本)
<Xbox(PC GamePassを含む)>(プレイ13本・クリア6本)
・(○)龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル
・(○)Little Kitty, Big City
・(○)コーヒートーク エピソード2
・(○)Starfield
・(○)Ghostwire: Tokyo
・(○)レッド・デッド・リデンプション 2
・Palworld
・アサシン クリード オデッセイ
・Sifu
・龍が如く 極
・バイオハザード RE:3
・インディ・ジョーンズ 大いなる円環
・ドラゴンクエスト III そして伝説へ…
<PS5>(プレイ9本・クリア1本)
・(○)The Last of Us Part I
・崩壊:スターレイル
・デイヴ・ザ・ダイバー
・グランツーリスモ7
・蚊(PS2)
・Faaast Penguin
・インフィニティニキ
・BIOHAZARD RE:4
・ASTRO BOT
<Nintendo Switch>(プレイ13本・クリア4本)
・(○)スプラトゥーン2(オクト・エキスパンション)
・(○)かまいたちの夜 x3
・(○)Tools Up!
・(○)ゼルダの伝説 知恵のかりもの
・やわらかあたま塾
・ウルトラ怪獣モンスターファーム
・マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック
・Slay the Spire
・オーバークック:王国のフルコース
・スーパーマリオ オデッセイ
・スイカゲーム
・Trombone Champ
・スプラトゥーン3
<Steam>(プレイ25本・クリア9本)
・(○)Rise of the Tomb Raider
・(○)Metal Gear Solid V: Ground Zeroes
・(○)Pony Island
・(○)Braid Anniversary Edition
・(○)The House of the Dead: Remake
・(○)Hades
・(○)未解決事件は終わらせないといけないから
・(○)Cloudpunk
・(○)8番出口
・Panzer Dragoon: Remake
・Disco Elysium(※2023年にPS5版をクリア済み)
・Hokkaido Game
・Half-Life: Alyx
・CalorieMate LIQUID FOR GAME CREATORS
・Muse Dash
・幸運の大家様
・OneShot
・ChillPulse
・Metal Gear Solid V: The Phantom Pain
・Positon Craft
・Spirit City: Lofi Sessions
・Half-Life 2
・Balatro
・8番のりば
・失踪した友人の部屋に残されていたゲーム
<その他>(プレイ8本・クリア4本)
・(○)ベヨネッタ2(Wii U)
・(○)ルイージマンション(3DS)
・(○)Shadow of the Tomb Raider(Epic Games Store)
・(○)Monument Valley(Apple Arcade)
・ルイージマンション2(3DS)
・Outer Wilds - Echoes of the Eye(Epic Games Store)
・Pokemon Sleep(Mobile)
・どうぶつの森 ポケットキャンプ コンプリート(Mobile)