『偽物の星々』オオシロソラ
ある日の夜深くのこと、私は岸辺にて遠くまで続く空の彼方を眺めていました。
どこまでも遠くまで続く深い闇の中に混じり込む小さなノイズの群れが、揃いも揃って私のことを睨みつけていました。
それぞれが勝手気ままに瞬いている光の粒を1つずつ数えては、それらを勝手に結びつけて名前を与えていました。
気がつけば日付は変わり、ノイズはさらに騒がしくなって、見たこともないような綺麗な光を放っていました。
私は、その綺麗な光がいつしか全てを覆い隠し、どこまでも広がる暗闇ですら飲み込もうとしているような気がしました。
私はいつか名前を与えた星々たちが私のことを食べてしまうのではないかと急に恐ろしくなり、夜空を眺めるのをやめてしまいました。
今夜も頭上では、形作られた光り輝く雑音たちが、身勝手な私のことを睨みつけているような気がします。
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