274☆コロッセオは皇帝ネロの人口池の跡に造られたらしい
ぼんじょーるの!
寒いけどきれいに晴れた木曜の朝です。
今日の最低気温は9度、最高気温は17度で初冬の雰囲気。
週末にはまた20度を超える日々が戻って来るようですけど。
今日は先週のオンラインサロン配信で行ったコロッセオのことを。
ローマの遺跡についてはホントに語ることが多くて、紀元前の世界がまだ目の前のアチコチに広がっている奇跡!
この日、コロッセオの前に訪れたフォロロマーノは紀元前6世紀から整備が始まっているので、築2500年ぐらい。
コロッセオは西暦80年完成なので築1941年。
ネットニュースで日本で初めての分譲マンションが解体される、築63年、というのを見て、一瞬、そんなに新しいのに!と思ってしまいました(笑。
コロッセオの壁のアチコチに穴が開いているのが分かりますか?
これはもともと外壁に使われていた大理石をはめるためにうがたれた穴なのだそうです。
現在はいわば基礎建材がむき出しになっている状態なんですね。
80年に完成したころは真っ白でピカピカだったのに。
なぜ大理石がなくなってしまったかというと、ヴァチカンのサンピエトロ大聖堂のリフォームのため。
当時のヴァチカンには資金がなくてコロッセオから大理石をはがしてリサイクルしてリフォームに使ったそうです。
そして、コロッセオ自体ももとは皇帝ネロの宮殿の庭にあった池の跡地に建てられたものらしい!
赤で囲んだ上がネロの黄金宮殿の場所です。
こうして見ると位置関係と規模感がよく分かりますね。
宮殿の南斜面を庭園にして、人工池を眺められるような設計にしたというなんとも壮大な構想です。
そういえば、往時、コロッセオは陸上だけでなく水上競技も行われていたと言います。
内部に水を張ってそこに船を浮かべて模擬海戦をしたのだそうです。
水を貯めちゃうなんてすごいなと思ったのですけど、もともと池だったのなら、そう難しいコトでもなかったのかもしれませんね。
悪名高い皇帝ネロですけど、けっこう建築好きだったらしく64年のローマの大火で町がボロボロになったあと、自分の宮殿を建てたそうです。
その名も「黄金宮殿」。
ネロっぽいわー。
市民が大火で何もかも失い大変な時に豪奢な宮殿を造ったので大ヒンシュクだったそうです。
広大な庭を有する宮殿で、池も人工池。
10メートルほど、岩盤にまで達するほど掘り下げて造池されていたので、コロッセオの基礎工事の一部は省略することができたとか。
コロッセオのすぐ近くに残っているネロの黄金宮殿の跡地にも行ってみました。
ただし、地上に見えているのは、のちのローマ皇帝トラヤヌスが造ったテルマエ・ロマエ、トラヤヌス浴場です。
104年に着工、107年の完成。
けっこう早くできたのはやっぱり宮殿跡で基礎工事が省略できたからですかねぇ。
こうしてネロの黄金宮殿は次々と、のちの世の建造物に取って代わられて行きましたけど、なんと地下部分はまだ残っているのだそうです!!!
気になる方はWikipediaからどうぞ!
写真もあります!
そして発掘はまだまだ続いていて、つい3年ほど前にも新たな遺構が発見されたらしいです。
すごいですねー。
掘れば何かしら出てくるローマですけど、こんな重要なものがまだ地下に眠っていたとはねぇ。
ものすごく見てみたくなったので近いうちに行ってみたいわー。
久しぶりにコロッセオに行ってローマの歴史にどっぷりつかりました。
2000年級の時間の流れを今も見ることができるというのが、本当にすごい!
せっかくイタリアにいるのだし、コロナでヒマな今のうちにもっと積極的に見ておこうと思いました。