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135☆ローマにある奇跡のマリアさまのイコン

ぼんじょーるの!
やっと金曜日。今朝も晴れてます。
なんか今週は長かったなぁ……とくに何もしてないけど(汗。

今日はオンラインサロン「ローマ食堂」はトラットリアのイタリア語です。
ちょうどランチにトラットリアへ行くのでメニュー写真も撮ってきましょう。
メニューのイタリア語は憶えるととても簡単です。

さて、とくにイベントのなかった今週は話題もないので、ローマの小さな教会にある伝説のマリアさまのイコンのお話でも。

気づかないほど小さなイコン

ローマ・テルミニ駅から近いので、日本からの観光客も多く訪れるサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂

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ローマにある4大バジリカのひとつで、テルミニ駅から近いので、日本からの観光客も多く訪れます。

サンタ・マリア・マッジョーレは、352年8月5日の朝、雪が降った場所に建立された教会です。
正面のファサードは1700年代に後付け。

さらっと書きましたけど、8月に雪が降ったってどういうこと?って感じですよね?
これは長いハナシなので明日にでも書こうかな。

さて、サンタ・マリア・マッジョーレの前にある噴水やコロンナ(柱)を通り過ぎ……

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ローマ4大バジリカのうちのもうひとつ、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂へと続くメルラナ通りをまっすぐ行きます。

すると、最初の左側の角に小さな教会が見えてくるのですけどね。

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教会の名前、すっごく長くて覚えられません(汗。

Santuario della Madonna del Perpetuo Soccorso
サントゥアリオ・デッラ・マドンナ・デル・ペルペトゥオ・ソッコルソ

私の中では、素敵なイコンのある教会ってことになってます!!
とても小さいんですけど、正面入り口の上の部分にあるんです。

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お目当てのマリアさまのイコン、どこにあるか分かりますか?

教会の階段を上がりきって、入り口の上をよく見てみると・・・ 

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これなら見つけられるかな?
マリアさまのブルーの衣が印象的で、金色の背景、小鳥のような2人の天使も色が鮮やか。

このイコンは、13世紀後半に名もなき画家によって描かれたといわれています。
伝承によると、1496年、クレタ島のある教会に奇跡のマリアとして納められたそうです。

それが、その年、天候不順からお金が必要になったのでしょう。
教会はこのマリアさまのイコンを手放し、ある商人がそれを手に入れました。

その商人、海を渡ってローマにやってきたものの、船旅から具合が悪くなり、ローマの友人のところでお世話になることになりました。
でも、良くなることはなく病状はますます悪化、ついに死の床に。

最期のそのとき、商人はローマの友人に告白します。

盗まれた奇跡のイコン

実はこのマリアさまのイコンは盗んできたのだ、と。

でも、ひどい嵐だったのに船が沈まなかったのは、きっとこのマリアさまのおかげだろう、自分が死んだら、この奇跡のマリアさまを教会に寄贈するように、と友人に託しました。

そして商人は亡くなり、ローマの友人は彼の願いをかなえようとするのですが……

それなのに!!

その奥さんが、そんな素敵なものなら、このまま家に置いておこうと、夫を説得してしまったのでした(汗。

すると、マリアさまが現れて、イコンを教会に持っていくように言いました。
それなのに、このローマの夫婦は言うことを聞かなかったんですね。

その後、マリアさまは2回も彼らの前に出現し、教会に持っていかないとあなたたち死んじゃいますよ!とおどしたらしい……マリアさま、けっこうコワイ(汗。

それなのに、彼の妻はまだ抵抗して、イコンを手元に置いたまま。
マリアさまは自分の権威を最大限にアピールして言い含めたのにまったく効果がなかったんですねー。

ついにマリアさまは言い放ちました。

これだけ言ってもダメなら、あなた方はこの家を出ていくことになるでしょう!

なかなか家から出られないマリアさま

すると、この予言から程なくして夫は死んでしまいます。
そしてマリアさまの予言どおり家から出て墓地へ行くことに……マリアさま、有言実行!

そして今度は妻でなく、彼らの6歳の娘の前に姿を現しました。
死にたくないのなら、すぐにこの家からイコンを出すように、あなたのお母さんとおじさんに忠告しなさい

マリアさま、大人がダメなら素直な子どもに言うことにしたんですね。
娘は未亡人となった母親にそのことを告げました。
妻も娘と同じ夢を見たようで、今度はすぐに従おうとします。

それなのに・・・

今度はおじさんが、イコンを持ち出すことに反対しました!!
いったい、どういう一族なんでしょう?(汗。

その後、このおじさんに不幸が訪れますが、情け深いマリアさまのご加護により、イコンに触れただけで、すぐに回復しました。

マリアさま、行きたい教会を指定する

マリアさまは娘の夢に再び現れ、教会の場所をピンポイントで指示してきました。
どこの教会でもいいわけではなかったらしい(汗。

サンタ・マリア・マッジョーレとサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノの間、メルラナ通りのサン・マッテオ教会へ持っていくように。

こうしてマリアさまのイコンは無事に教会へ……まだ行けないんですー!!
なぜだか知らんけど、このファミリー、それでもイコンを手放さなかったようです。

教会の神父に一連の出来事=1度目の船旅、2度目の病の回復の奇跡や、マリアさまの出現について語ったところ、またたくまにローマ中の市民にこのマリアさまの奇跡が知れ渡ることとなりました。

このマリアさまのイコンを見たい、拝みたいと思うのが人情です。

次から次へと人が来ちゃったんでしょうねぇ。
ここへきて彼らもどうしようもなくなり、ついにマリアさまを教会へ納めなければいけないことになりました。

こうしてマリアさまの希望どおり、1499年3月27日、サン・マッテオ教会に無事にイコンが寄進されたのでした。

が、奇跡のマリアさまのお話し、ここで終わりじゃありませーん。

このあとまだ、いろいろあります。
マリアさま、なかなか落ち着けません。
長いです。
こんなに長い話と思いませんでした!!

というわけで、明日へつづく。

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こちらは奇跡のマリアさまのイコンを正面から見たところ。
下から見るのと雰囲気が違います。

それでは皆さま、良い週末を Buon weekend ぼぉん・うぃーくえんど!

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