慢性疲労症候群について
慢性疲労症候群(CFS: Chronic Fatigue Syndrome)は原因不明の強度の疲労・倦怠感により半年以上も健全な社会生活が過ごせなくなる病気です。通常の診断や従来の医学検査では、CFSに特徴的な身体的異常を見つけることができず、治療法も確立していません。原因として、ウイルスや細菌の感染、過度のストレスなどの複合的な要因が引き金となり、神経系・免疫系・内分泌代謝系の変調が生じて、脳や神経系が機能障害を起こすためと考えられていますが、発症の詳細なメカニズムは分かっていません
医学の歩み 最新・疲労の科学、Vol.228、No.6、2009より
私の場合は、リラックスした日常でも常に強い疲労感を感じていて、少し歩いただけで息切れをします。テレビを見る、本を読むなど温和な活動であっても、好きなことであっても、30分、1時間と続けると悪化していき継続が困難です。無理をすれば1日活動できなくはありませんが、そうすると体の痛み、痺れ、震えなどがでて、回復まで日数がかかるようになります。肉体的な活動でなくても、こうして文章を書くなどでも強い疲労をします。
慢性疲労との違いについて。皆さんお仕事が忙しい場合、慢性疲労くらい感じられると思います。私もまだ健常者だった時、72時間働き続けたことがありますが、そうした時の眠いとか疲れたとかそういうたぐいではありません。(さすがにその時は疲れて手が震えていましたけど)
痛い疲労というのが私が一番しっくりきます。最近では慢性疲労症候群の患者には脳に炎症があるから強い倦怠感を感じるのではないか、といわれています。
追記
慢性疲労症候群について。
紹介いただいたので、自分の病気について書こうと思います。
1、発病まで
まず、私について。もともとは健常者でした。中学高校とスポーツをして鍛えていたので、個人種目で県内の試合で優勝もしたこともあり、普通の人よりは体力はあります。体格もよく、運動会で活躍している人をイメージしてもらったらいいと思います。大学時代は新聞配達などのバイトをしていましたし、就職してからもインフラに関する工事や保守をしていたので、肉体労働でした。そういう現場でも体力、とくに筋力では他の人より抜きんでていました。発病してからはおじいさんよりも体力がなくなります。
発病のきっかけは風邪の症状でした。風邪は1週間ほどでよくなってきたのですが、当時、ある大きなプロジェクトの仕事だったので、休むことができず現場に出ていました。治りかけたかなっていうときに、急に40度以上の原因不明の高熱がでて1週間ほど動けなくなりました。医者はインフルエンザを疑いましたが検査は陰性で、マイコプラズマかもしれないといわれていました。
その後、熱は下がったのですが、体の痛みや倦怠感は残り、特に心臓や胸のあたりが痛いので、レントゲンやCTなどを撮影したのですが、異常はありませんでした。血液検査などは問題なく、肺活量も人並み以上でした。咳をして肋骨をいためたのだろうといわれ、その他の症状は気のせいだといわれました。その後、しだいに疲れやすくなり、1年後には、階段で1階から2階に上るだけで息切れをし、倦怠感や強いからだの痛みが増すばかりになります。疲れて帰り、玄関で動けなくなる、シャワーをあびるのに床によこたわって体を洗う、など生活にも支障をきたします。このような状態では仕事にならなくなります。
2、診断確定まで
それでも医者からは不定主訴といわれました。実家に帰り、大学病院で慢性疲労症候群ではないかといわれ、県外の専門の病院を紹介され、そこで診断がくだされました。若干、脳下垂体の機能が低下していますが、今の症状を裏付けるほど低下はみられません。筋肉がひとりでに痙攣したように動いたりするので、筋萎縮性側索硬化症(ALS)も疑われ、筋電図などとりました。神経科の医師からは、現時点ではALSではないが、まれに後になって発病する人もいるから注意するようにいわれています。なんだか何の病気なのかはっきりしないな、そういう印象を持たれるのではないでしょうか。
お医者さんいわく症候群というのは病気ではないそうです。風邪は風邪症候群ともいわれますが、ウイルスや細菌など原因は複数あり、熱や咳やのどの痛みなど様々な症状を意味しています。風邪と一口にいっても、急性上気道炎であったり、夏にはやる、手足口病であったりします。慢性疲労症候群といっても、同じような症状の人の集まりというだけで、他の病気かもしれません。最近、慢性疲労症候群といわれている患者さんの中には脳に炎症がある人がいることがわかりました。原因が特定され、筋痛性脳脊髄炎とよばれています。このように、原因不明だが同じ症状を訴えてくる患者に、その原因はなんなのか調べるため〇〇症候群という名前(ラベル)をつけることもあると思います。
この辺は医者に聞いたくらいの知識なので、実際にお医者さんに説明してもらいたいです。あってますでしょうか。
そのため、私は慢性疲労症候群といわれていますが、ALSかもしれませんし、筋痛性脳脊髄炎かもしれませんし、未知のウイルスに侵されているのかもしれません(笑)私も医師もよくわからないというのが現実です。ただ、いえることは、とてもつらい症状で、医師も労務不能と診断しています。親が精神病のため、精神科でみてもらいましたが、現在のところ問題ないそうです。
3、症状について。
体調に関わらず、常にインフルエンザの急性期のような症状があります。体の痛み、倦怠感、思考の低下などがあります。無理をすれば1日活動できなくはないですが、どんどん症状が悪化していきます。悪化した症状は休息をとっても回復はなかなかしません。
肉体的な活動だけでなく、精神的な活動でも強い疲労感を感じます。暗算するとして、健康な時と、インフルエンザで一番症状がピークな時とでは、病気の時の方がミスも多く、スピードも遅くなると想像できると思います。
痛い疲労という言葉がしっくりくるのですが、病的な疲労です。2,3日徹夜で仕事したこともありますが、そういうたぐいの疲労感ではありません。さすがに三日続けて徹夜で仕事をしたときは、ラーメンを食べる手が震えて麺がうまく口に運べませんでしたが。このときすでに発症していたのかもしれません。
疲労感の強い時はベットで寝ているくらいしかできません。タブレットを触っても読むのも困難です。
食事をしても疲労します。意味がわからないかもしれませんが、食事をとるのに休息をいれないとしんどくて食事ができません。食べたくないとか食欲がないとかではなく、単純に疲れるのです。食事でです。
今日は、午前中のんびりしていました。それでも強い疲労感が強くしんどい思いをしています。
7時すぎにおきました。8時ごろはみがきをはじめたのですが、それだけで疲れます。その後食事をとるのですが、疲労感でしんどくなります。ニュースをみたかったのですが、疲れてあまり頭に入らず、わずらわしくなり消します。その後いつのまにか10時すぎになりますが、なかなか回復しません。ようやく疲れがぬけたかな?というときに昼ご飯です。半分食べて疲れてやすみ、また半分を食べるという動作に1時間くらいかかります。今日は調子が悪いな、そんな感じです。
その他
レディーガガさんが線維筋痛症で活動を休止されたようですが、この病気と慢性疲労症候群は似ているので、同じ病気と考える医師もいるようです。
慢性疲労症候群は、風邪などの感染症から発症した人が多いため、ウイルスによる説があります。しかし、患者からはウイルスは検出されていません。一度検出したという研究がありましたが、のちに間違いだったということがわかります。ウイルスはよくわかりませんが、大学時代に知り合った人でカビの研究をしていた人がいましたが、朝食に食べた納豆が呼気にまぎれ、研究していたカビを殺して納豆菌が繁殖してしまったという失敗談を聞いたことがあります。上記の研究の間違いも、よそからウイルスが紛れ込んだ結果だったそうです。
ちなみに、有名人で、慢性疲労症候群で闘病しその後復帰したと言っている人がいますが、あれは本当の病気(精神疾患)を公表できないので、慢性疲労症候群と発表したそうです。
慢性疲労くらい気力でどうにかできる、そう思われると思います。
一般的にいわれている慢性疲労と、慢性疲労症候群は別と考えていただけたらと思います。
これをきっかけに、こういう病気があるのだと知ってもらえたらと思います。
この病気は病名からも誤解されやすく、医師の間でも仮病だとか精神疾患だとして、病気として存在しない、認めないという人もいるようです。慢性疲労症候群のみでは身体障害者手帳の発行は困難だそうで、障害年金についても、審査する医師によって支給されないこともあるそうです。
とはいっても、上記はあくまで私の症状なので、すべての人が上記に書いたとおりとは限りません。病名ではなく症候群だということも知っておいてください。また、私の知識が間違っているかもしれません。有名人の話は事実ですが。