#「いちなな」 柳瀬隆子さん
【手仕事楽】四季の手仕事コンシェルジュ~ 担任
https://itadakimasu-school.com/classlist.html
小さなころ、遊びまわった近所の野や川原。
植物の香りや、風のにおい。
「いちなな」のお教室には、そんな安心感とワクワクがある。
自然と食文化とのつながりを大切に、四季の手仕事などを伝える、柳瀬さんに、そのルーツを聴いてみた。
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自然は何でも用意してくれる、大きな存在
つながりを感じて、暮らしたい
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「いちなな」があるのは、北九州市小倉の柳瀬家のキッチン。
おうちのごはんとおやつに食養をとり入れて、
「自然にそった食で、心豊かな暮らしを」と 、2年前にOpen。
伝えたいことは、シンプル。
旬の食材を、心を落ち着けて調理すること。
自然や文化とのつながりを感じて、料理すること。
幼少時代、自然の豊かな町で育った。
「いつも近所の友達と大勢で、川や野原を駆け回りってました。
生き物を観察したり、花の蜜を吸ったり、草や土を道具にして遊んだり。
自然は何でも用意してくれる、大好きな遊び場でした。」
自然とつながっている、と感じると安心できるのは、その風景がずっと心にあるから。
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自分で食べるものを、自分で作る!
料理って、ワクワクする
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料理に目覚めたのは、小学生の初めての調理実習のとき。
「自分で食べるものを、自分で作れるなんて!
なんだかすごくワクワクしたのを覚えています」
このときめきが、料理との出会いの原体験。
「お母さんに台所を使わせて欲しいと懇願し、来る日も来る日も、卵焼きを焼き続けました。」
そして今、家族のため、毎日台所に立つ。
大事にしているのは、「健康」と「美味しい」の両立。
「健康」、具体的には?
「家を出てから学校、職場で充実した時間を過ごしてもらうには、家での食事で体調を整えることがスタート。」
お家のキッチンは、そのためのサンクチュアリ。
「まずは、家族の様子を観察することから。
私自身、なるべく丁寧に包丁を使ったり、心を落ち着けて料理するようにしています。」
お教室でも、生徒さんの様子をまず観察。
それぞれに合わせて、料理やペースに気を配る。
そして、「美味しさ」。
「旬」や「素材の味」を、感じられるもの。
そのため調味料や野菜の質に、気を配る。
そして一番は、全体でバランスを調えること。
ご飯・おかず・お味噌汁・お漬物(発酵食品)のバランスがいいこと。
見た目のバランスがいいこと。
食事の準備が出来たら、彩りよくできているか最終チェック。
「見た目で『美味しそう!』なことも大事。
色の数だけ栄養がある、と考えています。」
あとは、楽しく食卓を囲む。
はずむ会話も、味のひとつ。
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「いちなな」の由来は、
1いち・・・は、始まり、ここから
7 なな・・・は、ラッキー、幸せ
「訪れた人の幸せが始まる、そんな場所にしたいという願いを込めました。」
キッチンは、ここでこしらえた料理を食べる人、料理する人自身の健康と幸せの源泉が生まれる場所。
「食べることを通して、生まれたことを幸せに思える、そんな暮らしを楽しんでもらいたい。」
どんなときも、「自然という大きな存在や、文化という大きな流れの中で生きている」ことを、食べて思い出してほしいから。
(岡志寿子 著)