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食べ物が消えた! あの台風の後に考えた

はじめまして。
那覇市の樂園カフェで働いている、めぐです。
樂園カフェで働き始めて約3年がたちました。

野菜がもつポテンシャルや、雑穀がお肉やお魚などに変化していくことに、毎日驚きとワクワクが止まりません!

好きなことは海に行くこと。
シュノーケルをしたりボーっとしたりと、とにかく海が大好きな人間です。

そして世の中、分からないこと知らないことだらけ。
いろいろなことを知っていきたいなと思っています。


◇私たちについて
沖縄県那覇市で、五穀や島野菜を使ったヴィーガン料理を提供する「浮島ガーデン」と、系列店の「樂園カフェ」で働く仲間です。「『いただきます』から世界を変えよう!」をテーマに、「食べること」について学んでいます。普段は料理や接客をしているので書くことには不慣れです。どうぞ温かく見守ってください。ご意見やご感想をいただけると励みになります。



食べ物がない! 台風6号で物流がストップ

宮古島のコンビニ。台風が過ぎ去って何日も経っているのに、こんな状態でした。

沖縄で暮らし始めて約3年、この夏(2023年8月)に沖縄を襲った台風6号は本当に怖かったです。

私が住むアパートは大丈夫でしたが、すぐ身近な人たちの家では数日間にわたり停電や断水が続き、大変な思いをされたようです。

何より驚いたのが、スーパーやコンビニなど多くの店の棚から「食べ物が消えた」ということでした。

普段ならずらりと並んでいる野菜や魚介類、肉などの生鮮食品はもちろん、コンビニのおにぎりやサラダなどの惣菜の棚も、ガランとして何も並んでいない状態。地域や店によっては10日以上も品薄状態が続いていました。

そんな状態を目の当たりにして、私自身とても不安になりました。

もっと大きな災害が起きたら、どうなっちゃうのかな。

そんな不安を感じたので、少し調べてみました。

38%…実は怖い、驚きの数字です

ここで皆さん! 
突然ですが、これは何の数字かご存知でしょうか?

「38%」(2020年)

この数字、実は日本の「食料自給率」なのです。

ちなみに2020年に1位だったカナダは、なんと221%!

農林水産省HPより

農林水産省のホームページ

諸外国と比べると、日本の38%って、とても低く、怖い数字だなと私は感じました。

沖縄の食料自給率は…もっと低かった!

次に、私が住む沖縄の食料自給率について考えてみました。

農林水産省のホームページによると、沖縄は32%(2021年概算値)でした。

私はかなり低い数字だなと思いました。

ちなみに1位は北海道で223%!

広大な北海道と、沖縄を比べるのはナンセンスかもしれませんが…驚きの格差!他の都道府県も、農林水産省のホームページで確認できます。チェックしてみてくださいね。

では、どうして日本の食料自給率は低いの?

いろんな情報を調べてみましたが、正直、さまざまな意見があり、何が正解なのか、よく分かりませんでした。

なので、これは私の個人的な考えですが…

日本人の食生活が変わってきたからじゃないかな、と思います。

戦前や戦後間もないころの日本の主食は、お米でした。

それが戦後、肉やパンなど食べ物が欧米化していき、どんどん輸入に頼るようになった結果、食料自給率が低くなっていったのではないか、そんな風に感じています。

私が参考にしたウェブサイトを幾つかご紹介するので、皆さんもチェックしてみてくださいね。

*農林水産省

*SMART AGRI 農業とITの未来メディア

GRYLLUS

そもそも「食料自給率」って…なんだっけ?

今さらですが…
これまで何度も使っている「食料自給率」。

「聞いたことあるけど何だっけ?」
という方も多いのではないでしょうか。

実は私も、何となくしか分かりませんでした。

私が理解している「食料自給率」を、自分の言葉でとっても簡潔に言うと、

「私たちが普段食べている物が、どのくらい自分たちの国で作られているか」

ということだと思います。

そして、その数字はカロリーベースで出された数字です。

カロリーベースとは、全品目のカロリー(熱量)の合計に占める、国産のカロリーの割合を計算した数字です。

食料自給率が低い = 「食が危ない」

食料自給率が低いと、何が問題なのでしょうか。

はじめにも少し、沖縄を襲った台風の影響について紹介しましたが、海外や県外からの輸入にも頼っている沖縄では、台風や災害で物流がストップすると、あっという間に食べ物がスーパーからなくなります。

この前の台風6号で、食べるものに困った方もいるのではないでしょうか?

沖縄では、県外や他国から何かを仕入れるには、必ず船か飛行機で物を運びます。

でも、台風や災害が起きたり、輸送する乗り物が故障したりしたら、沖縄には物資は届きません。

まして戦争や紛争が起きたら…物流はもっともっと長くストップしてしまうと思います。

もっと考えると、世界的な異常気象や干ばつで食料が思うように収穫できなかったら…輸入することさえできなくなると思います。

そう考えると、日本や沖縄では、このままずっと安定した食べ物が手に入るとは限らないのですね。

あぁ、怖い〜。

どうしたらいいのかな。

沖縄の食を守りたい!

浮島ガーデンもお世話になっている、西表島の那良伊孫一さん

とっても大きな問題なので、個人の努力ではどうしようもないこともありますが、

身近な地域での生産を増やすことかな、と感じています。

でも、私は農家でも漁師でもありません。

そんな私にできること。
それはやっぱり、沖縄で生産された食べ物をしっかり選んで、美味しくいただくこと、かな。

「地産地消」という言葉をよく聞きますが、できることがもっとあるのかもしれません。

沖縄で育つ野菜を食べることは、沖縄の伝統的な島野菜を守ることにもつながります。有機野菜を選べば、沖縄の自然を守ることもできて、健康にもつながります。

輸入量を減らすることで、飛行機や船、車などの燃料の削減や二酸化炭素の排出を抑えることにもなり、地球環境を守ることにもつながります。

いいことだらけだな〜と思います。

地域支援型農業ってすごい!

最後に、浮島ガーデンが取り組んでいる、沖縄の地域支援型農業(Community Supported Agriculture=CSA)を紹介したいと思います。

「ベジんちゅ」です。

ベジんちゅ野菜を生産してくださっている新島ファームの平良ご夫妻

沖縄で大切に育てられた有機野菜を、隔週または毎週購入する仕組みです。

定期購入することで、地元の農家さんたちが安心して野菜を育てることができます。

売り上げの1部を子ども食堂に寄付もしており、子どもたちの力にもなれるという素晴しい仕組みなのです。

こんな仕組みが、全国にもっともっと広がればいいなと思います。

ベジんちゅについては、浮島ガーデンオーナーの中曽根直子さんがブログで詳しく紹介しています。こちらも↓ぜひお読みくださいね。

→CSAがにわかに熱く!!
→ベジんちゅ、TVに出る!
→地域支援型農業CSAの仕組みを沖縄中に広めたい!
→島やさいネットワーク❤️仲間に入りませんか〜?

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

(めぐ)



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