休日日記①『クリード 過去の逆襲』を観た
土曜日
妻は朝から仕事に出かけた。なるべく充実した午前中を過ごしたかったが洗濯機を回してダラダラと洗濯物を干していたらもう昼前になっていた。
洗濯を終えて座敷に置いてある電子ピアノを弾いた。最近鍵盤弾きのユーチューバーの動画で知った、一つのコードに別のコードを重ねる方法(アッパーストラクチャートライアドとか言ったかな)を試してみた。なんとなくお洒落感が出る気がするがちゃんと活用するにはたくさん練習が必要なんだろう。とりあえず宇多田ヒカルのFirst Loveのコード進行をいじりながら遊んだ。
それからBSの競馬中継を見た。東京競馬場では珍しいという障害レース(馬が草むらみたいな障害物を飛び越えながら走る)で勝負してみた。予想サイトで推されていた馬に賭けたら微々たるリターンではあるが馬券が当たった。障害レースは平地のレースより見応えがあって面白い。
勝ったところで終わらせておけばよかったのに次のレースも馬券を買って負けてしまった。結局収支はマイナスである。
妻が帰ってきたので昼飯を作ろうと思った。「蕎麦を茹でるけど食う?」と聞いたらあまり蕎麦が好きではない妻に断られたので各々別のものを食べることにした。
妻は昨晩の晩御飯の残りを食べ、僕は蕎麦と余り物の野菜を同時に茹でてツナ缶とめんつゆをぶっかけて食べた。
夕方になった。気がついたら今日も僕が応援している埼玉西武ライオンズが試合に負けていた。エースの髙橋光成を擁しての敗戦は痛いが今月に入ってから大失速中のチームでは珍しいことではない。某・夜のホームラン王のスキャンダルが間違いなくチームの士気を下げている。どうしたものか。
夜から大学時代の友人たちと飲む約束をしていたので電車で都心へ出た。疲れていたのか1時間弱の道中はほとんど寝てしまった。
友人が行ってみたいと言っていた人気の居酒屋を予約したのだが、午後6時の時点で店内は満席でものすごい活気だった。注文した料理はどれも美味しく、コスパも良かった。こりゃ人気が出るはずだと思った。
この日集まった友人たちとは社会人になってからも定期的に飲んでいるのだが、コロナが流行ってから会うのは久々だった。僕は仕事の都合上コロナに感染してしまうと面倒が多かったので、飲みの席をできるだけ自粛していたのだ。そうしたら友人の一人が「間が何年空いても気軽に会えるのが友達だと思う」と嬉しいことを言ってくれた。
場所をチェーン居酒屋に移して23時頃まで飲んだ。二次会のチェーン居酒屋とかファミレスのだらけた空気感が好きだ。「ちょっと前までセブンイレブンの店内BGMがアズテックカメラのobliviousだったよね」と言ったら友人たちがわかってくれて嬉しかった。
ビールと日本酒をたくさん飲んだせいで夜中に自宅にたどり着いたとほぼ同時にソファで寝落ちしていた。
日曜日
明け方にソファの上で目覚めた。それほど二日酔いはしていなかったので、やはり飲み会の前にウコンドリンクを飲んでおくのは大切だと思った。
妻が夜中トイレに行こうとしたらソファで僕が倒れているのを見つけてマジで怖かったらしい。妻が声をかけると僕は一度は寝ぼけながらも起き上がったらしいのだが、すぐにまたソファに倒れてしまいこりゃダメだと諦めたらしい。僕はその間の記憶が全くない。
この日は昼から妻の友人たちが家に遊びにくることになっていたので僕は近所の商業施設に一人で映画を観に行った。
観た映画は『クリード 過去の逆襲』だ。
一応説明しておくとボクシング映画の『ロッキー』シリーズの続編が『クリード』シリーズである。ボクサーを引退したロッキーが昔のライバルのアポロ・クリードの息子(アドニス・クリード)のトレーナーになってチャンピオンに育て上げるという内容で、今作はこの『クリード』シリーズの3作目だ。
僕は数年前『ロッキー』シリーズと『クリード』シリーズを一気見したはずなのだが、その内容はうろ覚えだ。それどころか肝心の前作(クリードの2作目)に至っては観た気もするがひょっとしたら未見のままかもしれないという有様で、もはやこれまでの作品を観ていようがいまいが大差は無いだろう。
というわけで今作の感想だが、可もなく不可もなくといったところだった。主人公が人生の困難をスポーツの力で乗り越えようとするスポ根ドラマには目新しさがなかった。だけどそういう映画は嫌いじゃないので、思っていたよりも楽しめた。
ロッキーが歳を取って引退して、今作では意志を継いだ弟子のクリードも引退している。たぶん次作はクリードの娘が主人公になる気がする。ここまできたら『男はつらいよ』ばりに三世代くらいに渡って映画にしてほしい。
そういえば今作は主演のマイケル・B・ジョーダン自らが監督を務めている。かつての『ロッキー』も主演のシルベスタ・スタローン本人が監督をしているので、なんだか胸が熱くなる。
マイケル・B・ジョーダンという人は来日したときに少年ジャンプのグッズショップに行って大喜びするほど日本のアニメや漫画が大好きらしいのだが、なんと日本のアニメクリエイターと組んで本編とは別にクリードのアニメ作品を制作してしまったという。
本編上映後にそのアニメのティザー映像的なやつが流れたのだが、なぜか人類が地球から火星に移住した近未来が舞台で、クリードの子孫が火星で戦うというSF設定だったので笑ってしまった。僕は最後に何を見せられたんだ。
映画を観終えると友人とのLINEグループに「日本ダービーどうしようかなー」という会話が流れてきて一瞬心が揺らいだが、昨日負けてしまったので競馬はやめておいた。
この日はライオンズが辛うじて勝った。今年から先発に転向した平良はよく頑張っている。それと満を持して二軍から昇格した渡部が「名前を出していいかわかんないんですけど」と某・夜のホームラン王から打撃指導を受けて調子を上げたことを明かしていた。どうか師匠からは打撃だけを受け継いで、他の余計なところは真似しないでね。
夕方に近所の喫茶店でこの日記を書いている。そろそろ自宅に帰ろうと思う。明日からまた仕事だ。今日は湯船に浸かりたいな。晩御飯はどうしようかなー。