相手を思いやるつもりが逆効果?「忖度」の落とし穴
最近、ある場所で聞いて以来、私がずっと意識していることがあります。それは、相手を思いやっているつもりが、実は逆に「遠慮しすぎてしまう」ことが多いのではないかということです。
たとえば、「コストは安い方が良いですよね」とか「タイパ(タイムパフォーマンス)重視ですよね」といったように、相手がどう考えているかを自分の価値観で決めつけてしまうケースです。
実際に私が体験したエピソード
私自身、以前意外な結果を得たことがありました。
あるクライアントとの打ち合わせで、こちらは「できるだけコストを抑えて提案した方がいいだろう」と考え、安価なプランを想定していました。
ただ、私自身はコスト重視で質の悪いものに投資することが一番もったいないと考えています。たまたま、そのようなことに関連する雑談をしていたところ、すんなりと共感していただき、結局気持ちよくしっかりとしたプランを契約してもらえたんです。
そのときに気づいたのは、「相手のニーズを勝手に想像してはいけない」ということでした。
男女間コミュニケーションにも似た現象が…
この現象、よく男女間のコミュニケーションにも見られます。
たとえば、女性が悩みを相談したときに、男性がすぐに「解決策」を提示してしまうことがよくありますよね。これは男性側からすると「助けたい」という思いやりの表れです。でも、実際には女性は共感してほしいだけだった、というケースも少なくありません。この食い違いが起こるのは、やはり相手の期待や感情を事前に確認せず、自分の価値観で判断してしまうからなんです。
遠慮しすぎて「思い込み」に?
ビジネスや日常生活でも、「あの人はこういうタイプだから、こうした方がいいだろう」と考えすぎることが、かえって相手を誤解させてしまう原因になります。若い世代は効率重視だろう、と勝手に「タイパ」を気にすると思い込んで、時間短縮の会議や簡単な報告だけにとどめてしまうと、「もっと詳細な話をしたかった」と言われることも。結局、自分の考えが相手とずれてしまうんですね。
実際私は会社員だった時、20代の年下の同僚によく飲みに誘われていました。個人の価値観や状況によっても価値感は変わります。
結局は一人一人と対峙することが必要なんですよね。
どうすれば相手のニーズを正しく理解できる?
それでは、どうすればこうした「遠慮しすぎ」や「思い込み」を避けられるのでしょうか?私が実践しているのは、とてもシンプルな方法です。それは、「相手に直接聞くこと」です。
「コストはどのくらいを想定していますか?」とか「この案件で何を一番大事にしていますか?」と、正直に聞くだけで大きな違いが出ます。そうすることで、相手が本当に求めていることに応えることができ、結果的に遠慮するよりも良いコミュニケーションが取れるんです。
コミュニケーションは思いやりが大切ですが、その思いやりが「自分基準」になってしまうと逆効果です。実際に相手のニーズを確認することで、誤解や遠慮を避け、より効果的な対話ができるようになります。私もまだまだ学びながらですが、遠慮しすぎず、積極的に聞いてみることを心がけています。皆さんも、少しの勇気を持って相手の考えを確認してみてはいかがでしょうか?
それではまた。
みゆき
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