SAが起こす小さな現場革命 〜Part11:要件定義(完結編)
私、えいる は2022年3月に転職して、あるベンチャー企業でソリューションアーキテクト(以後、SA)という仕事をしています。
SAはまだ知名度が低く、どんな仕事?と聞かれるマイナー職です。
しかし今後のコンサルやIT業界で必ず必要とされ、数年後は注目職の1つになると私は確信しており、SAの業務内容、必要性、活躍の事例を連載形式で紹介していくことにしました。
クライアント要望を理解しきれず、適切な見積もりや提案ができない
受注後に想定外の作業・課題が多発して案件が炎上
PMとエンジニアの会話が噛み合わない(現場が険悪)
こんな悩みを抱えている皆さん、その解決策の1つがここにあります!!
要件定義を成功に導くために必要なこと
前回は「制約と非機能要件」について紹介し、プロジェクト開始後のトラブルを未然に防止する方法を紹介してきました。
第4回となる今回は「見積りとスケジュールの最終見直し」。これまでのアウトプットを活かして要件定義を無事にFIXさせ、安定したプロジェクトの開始を迎えましょう。
STEP5:要件定義の結果からスケジュールと見積もりの最終見直し
要件定義の最後のステップは「予算とスケジュールの最終見直し」として、当初計画と要件定義後結果の乖離をチェックし、その穴埋めを行います。
これまで進めてきた業務フロー整理、機能とタスクの洗い出し、非機能要件定義によって、今回のプロジェクト内容がクリアになりました。その結果、必要なコストや日数も現実的な数値となり、当初計画とは必ずと言っていいほど乖離が発生しているはずです。
この乖離を確認することは非常に重要で、特に予算とスケジュールの観点で見直しを実施せず開発をスタートさせると以下のようなトラブルが…
開発量に対して必要な人員や時間が足りていない
機能の実現に必要な部材を購入する予算が足りていない
要件定義を実施している目的は円滑なプロジェクト進行の実現であり、逆にトラブルの引き金になることは本末転倒であって絶対に防ぐべきです。
そこで私はSAとして、クライアント・ベンダー双方が乖離を定量的に捉え、的確な見直しを行えるよう以下の作業と提案を行っています。
乖離の理由を定量的に可視化し、納得感のある説明を可能にする
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