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【投資】相場(投資)は美人投票である、とはいうものの…

シェアオフィス大手のウィーワークが日本の民事再生法にあたる連邦破産法第11条(チャプター11)の適用申請を検討していると報じられました。

「それとタイトルの"相場(投資)は美人投票である"と何が関係あるの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、僕はこの記事を目にした時、「相場(投資)は美人投票とはいうものの、最終的には本当に美人なのかどうかが大事だな」と。それに関して少し書きたいと思います。


美人投票とは?

美人投票とは、有名な経済学者のケインズが、玄人の行う株式投資を新聞投票で美人を選ぶ方法に例えた言葉です。自身が最も美しいと思う写真を選ぶのではなく、他の投票者の好みに最もよく合うと思う写真を選択しなければならない。つまり、株式投資にしても、(自分がどう思うかではなく)市場参加者の多くが、値上がりするであろうと判断する銘柄を選ぶことが有効な投資方法であるということを表した言葉です。

ウィーワークは美人だと思われた

このウィーワークが出てきた当初、当方はなぜこの会社が「不動産テック」の代表的な銘柄としてもてはやされているのかよく理解できませんでした。「単にオフィスを分割して貸し出す不動産賃貸業者じゃん」って。シェアオフィス自体のサービスはもともとありましたし、ただそれを大々的にやっただけ。しかも何がテックかわからない。そのスペースを利用している会社はテック企業が多かったのかもしれませんが(笑)

要は美人投票で、みんなから美人だと思われたわけですね。本当に美人かどうかはさておき。

最後は本当の美人が勝つ

でも人の美に対する評価は移ろいやすいものです。また年齢を重ねると変わってきたりもしますよね。そういう中でやっぱり僕は、最後に勝つのは中身(性格)のいい本当の美人だと思ってます。相場、株式投資に関して言えば、「長期的には本源的価値(その会社が持っているリアルな実力)の高い企業がパフォーマンスがいい」と思います。

投資に対する示唆

ウィーワークが本当は美人なのかどうか、そこは興味はありません(投資をしていないので)。でも、これを機に美人投票と投資に与える示唆について自分への備忘録としてまとめておきたいと思います。

  • 短期的な利益を追求している投資家はやはり美人投票、つまり自分がどう思うかではなく市場参加者がどう思うか、という観点は常に意識しておくべきでしょう。あるニュースが出た時、たとえば政府の経済対策が発表された時、「それが本当に景気に効く政策かどうか」といった理屈・理論ではなく、「それが市場にどう受け止められるか」。まずはそこに注目し判断をする必要があります。

  • 一方で、自分のような長期投資家は、美人投票による市場の短期的な動きに惑わされることなく、中身は本当に美人なのかどうかまずは精査をしなくてはいけません。本当に中身も美人だった場合には、購入候補になりますが、まだ美人投票結果を受けて人気過熱中であればそこは少し熱が冷めるまで様子見する必要もあります。

  • 理想的なのは、市場参加者からは美人だと思われず、誰からも相手にされてないけど、実は中身・性格は美しい…という人を見つけることです。

あっ、これ、生涯の伴侶を決める時も同じですね(笑)

#日経COMEMO #NIKKEI

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