「悪いこと」だらけは好都合

この日、月一ペースで開かれているピアノ教室がありました。

皆さん、初心者ながら「ちょっとピアノを弾けるようになってみたい」という方が集まり、それぞれの課題曲(弾きたい曲)に磨きをかけています。

ところで、何となく弾けるようになって、何となく上達して、何となくできた!という満足感だけでなく、やはりちょっとした目標があった方がいいのではないかということで、年内に一度、希望者だけでも、発表会兼パーティーをしようということになりました。

何事も明確な目標があるって大切です。

みんなの前で弾く!」となったら、否が応でも、練習するようになりますし、向上心が高まります。実際、皆さん、やればやるほど上達しているので、その上達度合いをみんなと共有しましょうという感じの発表会です。

楽しくて、いいのではないかと思います。

これからしばらく、その発表会に向けて、皆さん、頑張って練習されるようです。


ちと話は変わりますが、最近、いろいろと仕事の悩みなんかを聞く機会があります。話を聞いてると、まぁ、ヒドイものです。金や権力による支配は、大きな組織に留まらず、社会の末端・零細組織にまで行き渡ってきているように感じます。

どうしようもなく小さな組織でも、上の地位にあることで、その「権力」を振りかざして、好き勝手やる人たちが大勢いるようです。どうしようもありません。
※今の世の中の混乱ぶりについて、例えば、政治家のせいにしたりする人がいますが、それはとんでもなく的外れです。どうしようもない人たちの集まりとして、今の社会は成り立っています。そうしたどうしようもなさは、いよいよ社会の隅々にまで、浸透したように思います。

そして、そうやって話を聞いていると、最終的に行きつく結論は、「その組織を変えられない限り、辞めるしかないんじゃない?」ということでした。ご本人にとっては、残念なことかもしれません。しかし、それはとてもいいことのようにも思うのです。

だって、一度しかない人生、「そこに居続けるのは違う!」と気付けたのなら、本来の人生の目標に向かって歩いていくことができます。金や権力を振りかざして、一方的に理不尽を押し付けるような組織に属して、人生の時間を無駄にするなんて、もったいない限りです。

そう考えたら、状況が悪くなればなるほど、「あー、この組織を辞めればいいんだ」と気付かせてくれるわけですから、そんなにありがたいことはありません。

したがって、「悪いこと」は「良いこと」でもあるということです。


ここで、現在の社会に目を転じてみます。ただ、今さら、個別具体的な事例を挙げて、「世の中、こんなふうに悪くなってる」なんて言うつもりはありません。もはや、そんなことは、それぞれが調べて、感じて「こりゃ、大変だ」と思えばいいだけのことです。

問題は、そうした「悪いこと」をみつけたとき、同時に「良いこと」を見つけられるかです。

そんなに「悪いこと」があるのなら、それを解決していけばいいのです。その「悪いこと」を解決するために、自分が存在していると思えれば、それらが生きていくうえでの目標を与えてくれることになります。そうなったら、それらの「悪いこと」は、すべて「良いこと」に変わっていきます

観自在とでもいうのでしょうか・・・

仏語。すべての事物を自由自在に見ることができること。

Weblio辞書「観自在」より引用

今、世の中は「悪いこと」だらけです。

否、今の世の中は、自分にとっての生き甲斐を、多く与えてくれているとも考えられます。

そう考えたら、自分なりに生きる目標を設定できるようになるのではないでしょうか。それを設定できるようになれば、それに向かって歩みを進めるための努力をしたくもなるし、充実感だって味わうことができるようになるでしょう。


自分でピアノの発表会を開くことはないかもしれません。でも、何かしらの目標設定をしてみて、それに向かって、着実に歩みを進めていくというのには、好都合な世の中になってきているとも思います。

そんな時代の流れを利用しない手はありません。

既存の枠組みに囚われることなく、自分の人生を有意義たらしめる明確な目標を持ってみてはどうでしょう。


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