籾摺り機&精米機の初稼働
物心ついたときから、おコメを食べてきていますが、恥ずかしながら、おコメがどうやって「白米」になるのかすら、よく知らないで過ごしてきました。
この記事を読まれている方は、皆さん、ご存じのことだとは思いますが、念のため、書いておきます。
①「稲穂」から脱穀することで「籾」にする。
②「籾」を籾摺りして「玄米」にする。
③「玄米」を精米すると「白米」になる。
普段、スーパーで見かけるおコメ(白米)は、③までの工程が終わっているものです。そして今年、私はおコメを作っているので、これらの作業を何とかしなければなりません。
周りをみてみると、基本的に①は刈り取りが終わった田んぼで行われますが、②以降の工程は、精米所などに持ち込んで行うことが多いようです。
でも、これらの工程は、なるべく自分でやりたいと思っていました。それには、いくつかの理由がありますが、主として考えているのは、以下の2つです。
1.好きなタイミングと量で処理を行える。
2.作業工程のなかで有用な副産物が出る。
まず、「1」についてです。タイミングや量なんて、どうでもいいなんて思われるかもしれませんが、これがとても重要です。
おコメは、籾の状態のままだと、保存が非常に楽になりますす。
つまり、大量におコメが獲れたとして、それを籾のままにしておけば、常温で長期保存ができるわけです。そして、必要な時に、必要な量だけ籾摺りをして、玄米にするようにしていれば、食料事情に合わせて、柔軟な「コメ消費」ができるという算段です。
精米所に持ち込もうとなると、ある程度まとまった量でお願いしないといけませんし、一度、籾摺りをしてしまったら、それなりのスピードで消費しないといけません。これを自分で好きなタイミングと量でできるというのは、かなり魅力的なわけです。
続いて、「2」の副産物については、稲穂から白米にするまでの各工程で、こうした「ありがたいもの」が出てきます。
①脱穀→藁
②籾摺り→籾殻
③精米→米ぬか
これらの副産物は、いずれも畑や田んぼで役に立つものばかりです。米ぬかに至っては、ぬか漬けにも使えるので、直接的に「食べる」という意味でも有用です。
ということで、実は私、②の籾摺り機、③の精米機を買っておいたのでした。ただ、なかなか使う機会もないまま、宅配で届いた箱すら開封しない状態で、ずっとしまいっぱなしでした。一度開けたら、大変なことになりそうなので、箱を開ける勇気すら出ませんでした。
しかしこの日、いよいよ出陣です。
富士河口湖農園で、近く餅つきを計画しているのですが、そのもち米の籾摺りと精米をしないといけないというので、それらの作業に使っていただくことになりました。
相変わらず、段ボール箱からも出さぬまま、機械を移動させます。
現場に到着後、早速、開けてみました。籾摺り機は、こんな感じです。
100Vの家庭用電源が使えるし、重量も20kg程度なので、持ち運びもOKです。
うん?コレの凄さが分からない?
普通、籾摺り機といったら、こんなのです。
こんなの絶対無理でしょ!?
私レベルの素人でも取り扱えて、大げさにならないものということで、この籾摺り機は絶妙な大きさ&重量でした。
流量とか、吸気レベルとかも変えられるそうですが、そのあたりは基本的に動かす必要はなさそうです。
上写真では、吸気の風力を「4」にしてしまっていますが、実際には、流量も吸気風力も「1」でいいとマニュアルに書いてありました。
※カッコつけで、ちょっと変更してみただけでした(汗)。
そして、早速セットしてみます。
ボックス部分に入っているのが、もち米の「籾」です。籾摺りがされたら、籾殻は右側の青いところから下に落ちてきて、段ボール箱に入ります。籾殻が外された玄米は、左手側のボウルに収まるようにセットしました。
そして・・・電源オン!!!
うほーーー!めっちゃ快調です。
右側からは籾殻、左側からは玄米が出てきています。音も思ったほどヒドくなく、(マンションの一室でやるわけにはいかないかもしれませんが)
)屋外で行う作業としては、かなり穏やかなものでした。粉塵なんかも、ほとんど舞いません。
あっという間に玄米に仕上がってくれます。
半信半疑だった農業リーダー・軍曹殿も、「いやー、これはすごいね。完璧だねー」と感心しっぱなしです。
玄米ができあがったら、次は精米です。
精米は、こちらの機械(精米機)で行います。
3分づきから白米まで、精米度を調整することができます。
精米機の上部を開けて、そこに玄米を流し込みます。
まずは手始めに5分づきにつまみをセットして、精米スタートです。
こちらは、籾摺り機よりももっと静かです。屋内の静かな部屋で動かしたら、それなりに騒音が出るのかもしれませんが、外で動かしている限りでは、「うん?動いてる?」くらいの音しか出ません。
左側のケースに米ぬか、右側のケースに精米されたお米が溜まっていきます。
スピードは、籾摺り機の半分くらいのスピード・・・だと思います。両方の機械を動かして、籾摺りから精米までしようとすると、ちょっと精米のところで、作業が詰まってしまうような感じです。
で、こちらが5分づきで精米されたもち米です。
もち米の5分づきって、ほとんど見たことがないので、これが正解なのかどうか、よく分かりませんでしたが、いずれにしても、少し茶色っぽいのは確かです。
そして、完全な白米にセットして、精米してみた結果がコチラです。
うん!バッチリ、うまくいっていそうです。
米ぬかも、しっかりとれました。
ということで、機械をセットしてから片付ける前後の時間も含めて、1時間半程度の間に、大体10kg強くらいのおコメの籾摺り&精米ができました。
今回は、初めてだったので、いろいろともたつきましたが、慣れてきたら、もう少し手際よくできそうです。
今後、機械のメンテナンスなんかも頑張って、おコメの籾保存を実現しつつ、こんな感じで「柔軟なおコメ消費」ができる体制を整えていきたいと思います。