No,47.広島県人の移住の歴史について
なにげに北海道の地名を見ていたら北広島市っていうところがあった。
噂では聞いたことがあったのでつらつらと書いてみる。
位置的には、札幌市と千歳空港の中間に位置する「北広島市」。
背景
歴史は、1884年に広島県人25戸103人が集団移住したことに始まり、
1894年に分村して広島村になり、1868年に広島町、そして1996年に市制を施行したらしい。なるほど本当に広島県人が移ってきたんだね。
移り住むってことで、確かブラジルなどの移民は広島出身者が多いと聞いたことがあるので、なぜ多いのかこれまた調べてみた。
広島県人に移民が多い理由
江戸時代には子どもの食い扶持を減すため、赤ん坊が生まれたらすぐに殺してしまう『間引き』という風習があったが、
広島県の西部地方は、安芸門徒の名で呼ばれるように浄土真宗の信者が多い地域でもある。浄土真宗は教義で殺傷を禁じていたので、江戸時代にはこの地域では間引き・堕胎などが行われず、他の地域に比べて人口増加率が高かった。地域における過剰労働力は、デフレなどの影響で移民の数を増やした。そして、ハワイなどは当時の賃金の5~10倍で、高賃金は魅力であった。
引用:『広島県の歴史』
宗教的背景から、『間引き・堕胎』をしなかったた。そのため人口過剰になり、その気風から移民が多くでたらしい。
全国の都道府県別移民数
江戸時代亨保6年(1721年)から、明治5年(1872年)の人口を比べてみると、日本全体では27%の増加率ですが、安芸の国では84%と、ほぼ倍増と言っていいほどの増加を示しています。
引用:『広島県人の移民が全国トップ、のワケ』
次に、ハワイ・アメリカ西部・南米をはじめ・アジア・オセアニアなどに移住した数をみたら、
1位・広島県9万2千人
2位・熊本県の6万1千人
3位・沖縄県の5万5千人
4位・福岡県の4万4千人
5位・山口県で4万2千人
結論
つまり広島に住んでいた先人たちは、「間引く・堕胎」をしなかったために家族が増え、経済的理由の対処法として移民という道を選んだということだろう。