日々ヨガの練習を記録することで自信につながった話
2022年の年末に大掃除をした際、本棚から昔のノートが発掘された。RYT200でのTT(ティーチャートレーニング)が終わった後から始めた、自身のヨガの練習を記録したノートだ。
この頃は、通っているヨガスクールの月謝をフリーパス(レッスン受け放題)にしていた頃で、毎日のように時間を見つけてはコツコツとスクールに通っていた。
TTが終わった後はインストラクターになる予定もなかったのだが、「この日々の練習の手を止めたら、私はきっとヨガから遠ざかってしまう」と直感的に感じ、フリーパスで毎日の練習を続けた。
正直、フリーパスはいいお値段がするのだが、自分が決めたことのためならと仕事も頑張り、費用を捻出した。
レッスンを受けた後、できるだけ記憶が鮮明なうちに、その日練習したシークエンスやピークポーズ、感じたこと、意識したこと、改善点・改良点などをひたすら書き留めた。
また、インストラクターが話した小話やテーマ、なぜこのポーズを実施したのかの考察、その日起きたレッスン以外のことにまで内容は及ぶ。
そんなもったいない精神とともに毎回毎回必ず書いた。
書き留めるノートはB5のルーズリーフ。1日1ページ、上から下まですべての行を埋め尽くすように書き尽くす。たまに調子がいいと(?)2ページ目に筆が進みそうになるのだが、1ページにおさまるように内容を吟味した。
数年経ったいま、改めてこのノートを読み返すと本当によく描いたものだと感心した。当時の自分を振り返ると、無我夢中になって書いていた。ノートに書き留めるのが楽しくてしょうがなかった。誰に見せるわけでもない、私だけの大事なノート。きっとニヤニヤしながら書いていたに違いない。1日1レッスン1ページを約2年ほど書き続けていた。その量はルーズリーフが5センチほどの厚みになるぐらいだ。
自分の言葉で、自分のことを客観視して書き留める。自分にしかわからない言葉や、他人が見たら理解不能・意味不明なことも書いてあるし、ときどき下手っぴな絵で説明しているのが、いま改めて読み返すと面白い。
なんでこんなこと書いたんだろうって思うこともあった。インストラクターの悪口も書いてあった(笑)。あぁ、そうそうそういうことを考えていたときもあったねと当時を懐かしんだ。
そしてこれを今読んで思うのが、今日のタイトルにもある
ということだ。
このノートによって自分の中の考えが言語化されて書き留められ、ヨガをしているときの自分ってどういう状態なのか、自分のいいところ、これでいいのだと自分を信じる力、自分の可能性、自分の身体上の限界、何を目的にヨガをするか、これからどうヨガと向き合うかなど、まさに「哲学」が生まれた。
そしてその哲学を「自分の言葉で誰かに伝えたい」という思いからインストラクターになったことを思い出した。この、磯崎ヨガ研究所を設立したのもそうだ。自分の哲学が誰かの役に立つことを夢見て、私は日々インストラクター業に励んでいるのだった。
大掃除で見つけたこのノートのおかげで、かつての自分を思い出し、そしてなぜインストラクターをしているのかを再確認することができた。2023年も、地道にコツコツとインストラクターを続けていこうと気を引き締めることができてよかった。ノートよ、ありがとう!
しかし、このノートは大掃除で見つけたのだが、捨てずにこれからもとっておこうと思う。
このノートを捨てるときは、肉体を手放すときか?いや待てよ、このノートを誰かに見られたら恥ずかしいので、肉体を手放す前に人知れずこっそりとシュレッダーしよう。うん、それがいい。