3文字韻125ワードトレーニング
語彙を引き出す訓練
昨年、学校でラップの授業があった。その時に韻を踏むゲームみたいなものをやって、夢中になってやっていた。それは同じ母音の言葉を考えつく限り書き出して、5X5のマスに当てはめてビンゴを作るというものだった。
親(出題者)がひとつずつその母音の言葉を発表していって、タテ・ヨコ・ナナメで5つ一致したらビンゴになる。
韻を踏むというのは、楽しみながら語彙力を増やし引き出す訓練にもなりそうだと思い、それから通勤中の電車内などで遊びながらやっていた。母音のつながりによって、韻を踏みやすいものと踏みにくいものがある。要するにその母音列(文字列のような言い回し)に重なる単語が多いか少ないかによって難易度が変わるのだ。文章を書くことを仕事にしたいと思っていたので、これだけでも何かしらのトレーニングになると思った。
そんな中でロッキミマスの企画担当になったので、なにか韻を踏むゲームを作れないかなと考えていたら、こんなゲームを思いついた。
韻を踏まないゲーム
aaからooまでの2文字韻をすべて埋めるというゲーム。企画会議に出して実際にやってみたら、YouTubeでやるには絵にならない、地味すぎる、つまらない、と言った声が噴出した。たしかに地味で絵にならない。そして韻を踏むゲームを考えていたのに、これはむしろ韻を踏まないゲームだ。個人の語彙力トレーニングにはなるかもしれないが、人に見せるものではなかったようだ。
せっかく考えてフォーマットも作ったんだから、このままボツにするのはもったいないと思い、もうちょっと膨らませてトレーニングシートにした。それがこれだ。
3文字韻125ワードトレーニング
まず掛け算ができていない。3文字韻は125ワードなのに画像の紙には思いっきり100ワードと誤字している。それはさておき、2文字韻25ワードはやってみると簡単すぎて、語彙のバリエーションもそこまで広がらなかったので、3文字に広げてみた。ルールにも幅を持たせて、必ずしも3文字に限定せず、語尾の3文字がこの韻であればOKとした(脚韻があっていればOK)。これを毎日やれば使える言葉の量と引き出すスピードが向上すること間違いなしだ。
実際にやってみると、125ワードすべてを埋めるまでに2時間以上かかった。いいぞ、ぜんぜんできない。これを本当にやり続けられればかなりの力が身につくはずだ。ただ私の集中力にもよるだろうが、毎日そんな時間はかけていられない。なのでちょっとルールを変えて、30分でどれだけ埋められるかのトレーニングに切り替えた。
今日の結果がこれだ。
PCやスマホでデジタル上でやってもいいかもしれないが、手書きでやったほうが断然頭を使っている感覚がある。できるだけ漢字も思い出しながらやるのもいい。いちいち印刷するのも手間だし紙とインクが無駄なので、1枚印刷して上に無地の紙を敷いて透けて見えるようにした。
途中で勝手に自分ルールを作って、この列は「〜猫」で埋めてやろうとか、思いついたけどこの単語書くのいやだなとか、こだわりはじめると当然穴埋め数は減るが、こだわった方が思考トレーニングとしては正しいと思う。こだわった上で穴埋め数が増えるのが語彙の“引き出し力”の向上という目的には合っている。
今度は「ここで出た単語からストーリーを組み立てて文章を書く」が出来たら最高だ。強烈な縛りプレイになるが、無理やり単語を使おうとするから突飛な発想と展開が生まれそうな予感がする。
これは毎日やっているわけではなくて、思いついた時にやっているレベルだ。でも今日やってみて楽しみ方もわかったので、できる限り続けてみようと思う。ちなみにこのトレーニングの被験者はn=1であり、効果について科学的な根拠はまったくないので、マネする方は個人の責任で行なってほしい。