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幾山河

渡りに 舟だ 早駕籠はやかご
野原も 山も もえている
車だ 馬だ 自動車だ
田舎も 町も もえている

逃げだせ モンブラン 逃げだせ 天外
オートジャイロの愛嬌で
狸は 尻尾で 火を噴いて
いのしし風情の 天馬か 韋駄天

もえている もえている
四辺 近在
ぎっしりつまったぜろのあぶくが
血の池地獄ともえておるわい

あんな むこうに やすらぎが ?
あんな むこうにゃ なんにもあるまい
───ではここいらで おみくじ鉢巻
五右衛門 そろそろ 釜ゆで と まいるか

     詩集『浮燈台』(1951年*書肆ユリイカ)


「ぎっしりつまったぜろのあぶく」というのは敗戦直後の暗喩でしょうか。
価値観のひっくり返ったころを風刺をこめて書いているように思えます。

オートジャイロ(autogyro / autogiro)とは、前進することによる風の力で回転翼を回転させて揚力を得る航空機をいう。ヘリコプターフェアリー ロートダインと同じく回転翼機に分類されるが、回転翼はフリーになっており前方からの風で風車のように回転するだけで基本的に動力は繋がっていない。そのため垂直離陸やホバリングはできないが、ジャンプ・テイクオフが可能な機体もある。離着陸は非常にVTOLに近いSTOL機であり、強い向かい風など気象条件がそろえばほぼヘリコプターと同様の垂直離着陸も可能である。

ジャイロコプター(gyrocopter / girocopter)やジャイロプレーン(gyroplane / giroplane)とも呼ばれる。また通称でジャイロ (gyro / giro) と呼ばれることもある

(出典wikipwdia)
三舵で制御している初期のもの(出典wikipedia)

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