
火のしの歌
しわをのすには火のしがいる
顔によるのはくらしのしわ
くらしのしわは苦しみのしわ
苦しみのしわは世の中のしわ
世の中のしわは政治のしわ
政治のしわはあなたまかせの
がんらいなまけたこころのしわ
明日にせなかを向けてできたしわ
しわをのすには火のしがいる
『駱駝』28号(1953年8月)
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「火のし」とは漢字で「火熨斗」と書きます。「のす」とはまっすぐに伸ばすこと。金属製の器具で、中に炭火を入れ、その熱気を布に押し当ててしわを伸ばすもの。いろんなタイプがあるようです。見出し画像は昭和初期ぐらいのものでしょうか。------世の中のしわをのばす「火のし」ほしいですね。